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タンゴは「ゾーン状態」に入るダンス

タンゴは私たちを「フロー状態」、俗に言う「ゾーン」に引き込むダンスだ。心理学者ミハイ・チクセントミハイが定義した「フロー状態」とは、我々が何かに集中し、時間を忘れ、価値あるものを創造する状態を指す。この状態に達するには7つの条件があり、これら全てがタンゴに当てはまる。




「フロー状態」の7つの条件とは

1.自分が何をしたいのか理解している
2.フィードバックがすぐに得られる
3.何をするべきか明確である
4.課題が難しくても達成可能である
5.時間の感覚が消失する
6.自己の存在を忘れてしまう
7.自分がより大きな何かの一部であると感じる


これにタンゴにおいて7つの条件を入れてみると

1.タンゴを踊りたい
2.リードとフォローというクリアなフィードバックがある
3.リードは明確さを求められる。
4.ミロンガ(タンゴのパーティ)で踊る場は、物理的に制約されているものの、創造性を発揮することで動きを生み出せる
5.ダンスに没頭すると時間の感覚が消失する
6.パートナーと一体感を得ることができる
7.私たち一人一人が、宇宙全体とつながっていることを感じることができる。



このように「フロー状態」に達することは、幸せを感じ、価値ある結果を生み出す。タンゴはその理想的なフロー体験を提供する。なぜなら、タンゴを踊るためには、運動能力、記憶力、聴覚、リズム感、ピッチ感など、あらゆる能力を同時に駆使する必要があり、それ自体が高度な活動といえる。



タンゴで得られる「フロー状態」は、日常生活の中で忙しさに追われ、ストレスを感じることが多い私たちを一時的にでもその全てから解放し、自己と向き合い、自己の能力を最大限に引き出すことを可能にする。日中の疲れが吹き飛び、翌日は新たなエネルギーに満ち溢れる人になることができる。ビジネスシーンでは高い集中力と創造力を引き出し、新たな解決策を見つけ、エネルギーで周囲を巻き込み、リーダーシップを発揮することができる。

このようにタンゴはただのダンスではなく、私たちの人生そのものを豊かにするダンスなのである。

GYU




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