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SCP-059〜061

SCP-059

アイテム番号:SCP-059
オブジェクトクラス:keter

説明: SCP-059は由来不明の放射性鉱物であり、一見灰重石に似ています。SCP-059の構成要素は別の宇宙に由来するものであり、その特異な性質の原因であると信じられています。アルファ、ベータ、ガンマ線に加え、SCP-059はこれまで知られていない型の放射線を発しますが、それは明らかにこの物質特有であり、試しに『デルタ線』と名付けられています。デルタ線はチェレンコフ放射を伴い、青い発光として目視できます。

デルタ線は標準放射線遮蔽では部分的にしか収容できませんが、高密度金属層を付加したグレードZ積層板遮蔽を用いることでもっともよい結果が得られました。これによりデルタ放射の有効範囲をおよそ20mからおよそ6mにまで減らせます。

あるエリアが15分より長い間デルタ線に曝されると、未知の種の菌類(SCP-059-1とします)が放射線に曝された任意の表面で育ち始めます。この菌類は通常の栄養はなにも必要としませんが、デルタ線源から離されると24時間以内に死にます。SCP-059-1それ自身が放射性ですが、デルタ線は発しません。しかしながら、臨界量(およそ██kg/m^3)のSCP-059-1の成長を許したなら、SCP-059ではない未知の源よりのデルタ線がそのエリアに出現し、SCP-059-1の成長を支援します(興味を持った読者は███████博士に、時空間応力及び補現実合併に関する彼の理論について尋ねても構いません)。18時間以内に、感染した物体は透明になり始め、おそらくはデルタ線の源となっている宇宙へと消失することになります。それからそのプロセスはSCP-059-1が新たな物体に感染して継続します。

SCP-059-1は生体と非生物のどちらにも侵襲します。SCP-059-1の侵襲を受けた人間(と動物)は電離放射線の作用に対し免疫を持つようになりますが、どんどんSCP-059-1に取り込まれ、最終的には全ての組織は育った菌類にとって代わられます。一般には暴力的ではないものの、侵襲を受けた者は影響を受けていない人々をSCP-059に曝露しようと試みることでしょう。SCP-059-1の侵襲は直接には伝染しないようであり、ただデルタ線との接触のみにより拡散します。しかしながら、SCP-059-1への長期に渡る曝露について、それをバイオハザードの一種(或いは同様に既知の放射能災害の一種)と見做すことを除外するような試験は十分には為されていません。

侵襲を受けた者のうちまだコミュニケーションをとれる者は、SCP-059-1に完全に覆われた世界を見ている、そこは表面はSCP-059から成っている世界だと述べます。これが幻影であるのか、それともSCP-059の源を覗きこんでいるのかは判然としません。被侵襲者は一般に自分の状態を喜んでおり、しばしば『青い光の楽園』の中の存在に言及します。

SCP-059-1は大抵の防カビ剤の影響を受けますが、SCP-059が存在する限り新生は続くこととなります。初期段階にある人体へのSCP-059-1侵襲はグリセオフルビンにより治療できることもありますが、治療の90%は放射能汚染により死に至るものとみられます。治療を受けた者は放射能への免疫を失い、治療の前に既に受けてしまっている放射線照射量はもはや致命的なものとなっていることでしょう。後期段階の治療は試みるべきではありません、何故ならあまりに多くの組織は既にSCP-059-1に置換されているだろうからです。[データ削除]。治療に失敗したものの遺体はSCP-059の射程の外に留め置くべきです、さもなければ[データ削除]。

SCP-059は8ヶ所の異なる地下から発見され、5000kmもの範囲に散らばっています。その現れ方にパターンは見られません。標本には大きさについて1~10kgまでの幅があり、その発見地域での岩石組成の一部とはなっていません。

謎の放射性物質を放っている医師。このSCP-059-1みたいなやつが人体に育っちゃったら、ほぼほぼの確率で死んでしまうそうです。結構恐ろしい石…

SCP-060

アイテム番号:SCP-060
オブジェクトクラス:keter

説明: SCP-060は17本のホワイトオーク(Quercus alba/コナラアルバ)の木々から成る木立です。木立はミネソタ州北東部の農村内約8エーカーに散在しています。 財団職員によるSCP-060についての情報捜索が行われた後、土地内の家屋は衛星サイト66-060の建造中に取り壊されました。補遺を参照してください。

燃焼した時、SCP-060は以後SCP-060-Alphaと呼称される存在を生み出します。SCP-060-Alphaは、明るい白炎に包まれながら約2.3メートルの背丈で直立する生ける成人の骸骨であるように見えます。SCP-060-Alphaは初期に約1500℃(~2730°F) の温度で燃え、活性時にはより多くの被害を引き起こそうとします。SCP-060をごく僅かに20g燃焼した場合でも、SCP-060-Alpha発生の要因に成り得ます。SCP-060-Alphaの唯一の実例はいつでも出現します。;060-Alphaは単一の存在であることが理論上推定されています。

SCP-060-Alphaは極めて危険であり、敵対的であることに加えて若干の知性を持つことが証明されています。これは繰り返し発生する単一の存在であると考えられ、幾度かの出現を経る間に衛星サイト66-060の設計についての熟知を深めています。機会が与えられた時、この存在は職員にダメージを与える目的で可燃性物質である自身の肉体を投擲し、格闘と絞殺を中心とした強襲を仕掛けてきます。さらに、短い予備動作から最高80km/h(50mph)の速度で走行できること、助走開始時から約5メートルの跳躍を行えることが証明されています。出現初期段階の060-Alphaがその物理的な機能に伴って生じさせる極端な高温に起因して、仮に放置される場合、大規模かつ制御されない火災と広範な物的損害を引き起こすことができます。SCP-060-Alphaは、活性化時においてSCP-060そのものの燃焼を意図的に避けるように見えます。

SCP-060-Alphaへ短時間の内に充分な量の水もしくは難燃性の液体が導入された場合、塵へと崩れる所まで弱体化していきます。僅かな兆候を伴って、突然崩壊は発生します。;崩壊するその時まで、SCP-060-Alphaは脅威をもたらし続けます。SCP-060-Alphaを鎮圧するのに必要な抑制物質の量は約500リットルで十分であることが判明しており、その強度の熱源を冷却するために要すると予想される量よりは著しく少ないものとなっています。

SCP-060-Alphaによって焼却された区域では、翌4~6週間にかけてSCP-060実物の苗木が生え始めます。たった一つの苗木の成長の波がいずれ発生する封じ込め違反に繋がります。上述の苗木は円滑に摘み取られ、堆肥化されるべきであり、その後SCP-060の標準封じ込め領域へと供給されます。

このスケルトンみたいなやつが現れちゃうと、結構危ないらしい。ちゃんと堆肥にしましょう。

SCP-061

アイテム番号:SCP-061
オブジェクトクラス:safe

説明: SCP-061は音響コンピュータプログラムであり、SCP研究員により開発されましたが、その意図は、世界中の政府個人が開発する類似のプログラムに対する対抗策を成功裡に生み出すことでした。[データ削除]についての研究に触発されて、SCP司令部は他の人類の脳機能を制御する能力に可能性と有害性の両方を見ていました。音楽はある感情や記憶を呼び起こし得るし、ただ聞くだけで恐怖や興奮を呼び起こす音が色々ある、ということは素人でも分かります。世界中の政府はこの前提を拡張しようと数十年にわたり試みてきました。SCP研究所が初めて高次精神活動への反応を呼び起こしました。

SCP-061の影響を受けた脳の部位の様子は[データ削除]やサブリミナル・メッセージに刺激された場合とは異なります。無意識裡の制御下にあると考えられる脳部位に働きかけるのではなく、SCP-061が生み出す音響周波は生み出されるにつれ意識的な思考を遮断し、それを差し替えます。示唆を与えるのではなく、人間の聴覚中枢が前頭葉の意識的思考をしている精神を運動野のホムンクルスと分断するのです。

基底リズムが脳の残りの部分を、意識は『眠っている』と『納得』させ、意識的思考が脳の残りの部分と連続するのを効率よく妨げます。その代わりに、前頭葉は麻酔の持つ心理学的影響と似た『停止』を経験します。SCP-061が生成する音響コードは脳の運動中枢により意識の出す指令と解釈され、被験者は典型的にはそれに従って動きます(付記01を参照)。

被験者はSCP-061の影響下にある間は普通は『無』表情であることでしょう。彼らは対話しようとする試みに対しては無反応ですし、空腹や性的誘惑への興味といった欲求を表すこともありません。全ての命令には疑問を挟むことなく従うものの、音声コントロールは一旦被験者がもうプログラムを聞くことができなくなったら止みます。ほとんどのテスト被験者は制御下にある間に遂行した行動を思い出せないと報告しますが、少数の者は、意志に反して体が動くという『何もできずにただ見ている』効果を経験します。

このような研究が意図するところは音声マインドコントロールの影響への対抗方法を発見することです。しかしながら、今のところはただ二つの対抗策しかうまくいくと証明されていません。一つ目は、もうプログラムを聞けないように被験者の聴力を弱めることで、耳を覆うか被験者を聾状態にすることでそうします。二つ目は、プログラムそれ自身が脳の聴覚中枢にコード化された指令を送って、永続的にそれをシャットダウンしてしまうことです。耳は聞き続けるものの、脳の聴覚中枢を『再起動』するのに適切なコードの調査については進展はありません。

欠陥こそありますが、SCP-061は対抗型異常事象の作成に有望な進展を示しています。更なる研究が進行中です。

音楽はついに、人の脳も動かしはじめました。それがこのSCP。今回も画像は本家じゃないです。

出典

本家様


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