にしこやま

採用関係のコピーを書くことが多いですが簡単なデザインや写真撮影もするので、何屋さんです…

にしこやま

採用関係のコピーを書くことが多いですが簡単なデザインや写真撮影もするので、何屋さんですか?と聞かれるのが一番答えに困ります。のんびりクルマで出かけたり格闘技も好き、ラーメンと餃子、納豆も好き。いろんな意味で落ち着きがありません。

最近の記事

準備をするっきゃない

癌の連絡を一番知らせたくなかったのは母親だった。 なぜなら僕は小さい頃から酷いアトピーであちこちの病院へ行き、 とにかく迷惑ばかりかけていたからだ。今でも鮮明に覚えているのは 二十歳くらいのころ。症状が悪化して「なんでこんな体に!」と 当たり散らしていたら母親が「ほんま、ゴメンな…」と呟いて 泣いて謝ったあの日が頭から無くなることはない。 マザコンと言われようが一生忘れてはいけない。 あの日の出来事があるから余計に心配をかけたくなく、 知らせたくなかった。 さて。最初に受診

    • 黒い姉とセカンドオピニオン

      記憶を辿ると2歳年上の姉とは僕が小学生の高学年くらいから、なんとなく意見が合わなかった。その姉が反抗期に突入し、家族がかけることばに対して「知らな~い」「どっちでもいー」「もういいよ!面倒くさい」と反発する姿を見て、ますます一緒にいるのも嫌になる。 決定的だったのはそんな姉がいわゆるバンドブームに乗っかって、全身黒い服でコーディネートをしたのをした姿を見てしまった。その頃の僕はグラフィックデザインの専門学校へ進み、「若いうちにいろいろな色の服を着るといいよ。黒とか茶なんていつ

      • 最初に報告したのは不仲の父だった

        僕には両親と2歳離れた姉がいるが、家族との仲は決して良いとは言えない。帰省すると「仕事はどう?」「夜遅いの?」「野菜は食べてる?」「ボーナスはいくら出た?」以前はそれなりにポップな内容だったが、30代中盤になると「貯金をしているか」「相手はいないの?」「いつ結婚するの?」「こっちに帰ってくるつもりはないの?」と聞かれる一言一言が重い内容になり、電話も含めて会話をする気力が失せていく。 ったくウルサイ、面倒くさいなあ… 思春期の反抗期にそっくりで、実家までクルマで2時間という近

        • 良性と悪性とを行ったり来たり

          僕はTwitterやFacebook、そしてInstagramもTikTokをやっていない。というよりもその波に乗り遅れてここまでズルズルときて諦めてしまった(なんだか昔のバンドブームに似ている)。今やっているSNSの類はLINEだけだが、そんな自分がnoteをやろうと思ったのは、“東京オリンピックが開催されるはず”だった記念すべき2020年7月に自分が人生初の入院を経験し、しかもまさかの癌告知を受けたから、人生初の日記のようなものを何かに残そうと思い立ち、noteを始めるこ

        準備をするっきゃない

          最後までAかBが並ぶと信じていたのに

          僕の記憶では、父方と母方のおじいちゃん・おばあちゃんは共に老衰で亡くなった。最後に会ったのはいつだったか思い出せないくらい疎遠になっているが、親戚の中で糖尿病や心臓病といった大きな病気にかかったという話を聞いたことがない。そして癌も聞いたことがなく、幼い頃や学生時代に家族で食事をしている時や何気ない日常会話の中で「うちは癌家系やないからなあ」という親のことばを耳にし、中年になってもずっと信じていた。2020年4月までは。 タバコは吸わない。酒は誘われたら飲む程度でなきゃない

          最後までAかBが並ぶと信じていたのに