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【徹底考察】浦和レッズ 2021シーズン チーム編成

オフシーズンはサポーターにとって嬉しいニュースもあれば寂しいニュースもありますよね。
レッズは来シーズンに向けて監督交代を行い、更に選手の入れ替えを積極的に行っています。

そこで今日は2021シーズンのチーム編成について考察をしていきたいと思います。あくまでも個人的な考察になりますのでご了承下さい。

※「今シーズン」,「今年」= 2020シーズン

監督、コーチ陣について

監督、コーチ
In: リカルドロドリゲス (監督)

Out:
・大槻毅 (監督)
・上野優作 (ヘッドコーチ)
・山田栄一郎 (分析担当)
・末藤崇成 (分析担当)

2021シーズン コーチ体制
・リカルドロドリゲス (監督)
・工藤輝央 (コーチ)
・平川忠亮 (コーチ)
・浜野征哉 (GKコーチ)
・石栗建 (フィジカルコーチ)


新監督に徳島の監督をしていたリカルドロドリゲス氏が就任することが決まりました。

浦和レッズオフィシャルHP: リカルドロドリゲス監督就任のお知らせ

一方でコーチ陣に関してはまだチームから発表がないのでわかりませんが、新しくヘッドコーチと分析担当がチームに加わると思います。
また、監督が変わると新監督の希望したコーチがチームに加わるケースが多いですが、下記の記事にリカルドロドリゲス監督は通訳のみレッズに連れて来る予定で、コーチ陣はレッズが用意するスタッフが加わるため新しい環境でのスタートとなると報じられています。

・サカノワ: 【浦和】「泣きながら別れを告げた」リカルド監督がスペイン紙の特集で“移籍”の胸中激白

そのためコーチ陣に関しても一から人間関係、戦術、チームマネジメント方針などを擦り合わせて行く必要があるので監督、コーチ達にとっても新たな挑戦になると思います。

リカルドロドリゲス監督について
また今度しっかりリカルドロドリゲス監督について取り上げようと思っているので、今回は簡潔に紹介しようと思います。
彼の目指すサッカーを簡単に表現するとポジショナルプレーを駆使してボールをポゼッションしながら攻撃するサッカーです。しかしリカルドロドリゲス監督はとても堅実なタイプなので一つ一つ戦術を落とし込み、積み上げながらチーム作りをしていきます。

リカルドロドリゲス監督紹介記事
サカノワ: 【カメラマンの視点】リカルド監督が徳島で築いた「真の強さ」、きっと浦和でも
footballista: 徳島の知将リカルド・ロドリゲス。Jに舞い降りた異色なスペイン人

なのでフロントや私たちサポーターは彼の目指すサッカーが浸透するまで忍耐する必要が出てくると思われます。実際にリカルドロドリゲス監督の前所属チームである徳島ヴォルティスもJ2優勝までに4年かかりました。

徳島ヴォルティスJ2順位
(リカルドロドリゲス監督在籍時)
2015: 14位(勝ち点53) ←小林伸二監督
2016: 9位(勝ち点57) ←長島裕明監督

リカルドロドリゲス監督就任↓

2017: 7位(勝ち点67)
2018: 11位(勝ち点56)
2019: 4位(勝ち点73)
2020: 1位(勝ち点84)

リカルドロドリゲス監督はチーム作りが上手い監督だと思うので、今年のドン引きディフェンスからのマルティノス頼みの攻撃みたいな事にはならないと思います。時間はかかるとは思いますがJ1優勝、ACL制覇などを期待することが出来る監督だと思います


移籍情報

新加入
・GK 塩田仁史(39歳) ←栃木SC
・DF 西大伍(33歳) ←ヴィッセル神戸
・DF 藤原優大(18歳) ←青森山田高校
・DF 福島竜弥(18歳) ←浦和レッズユース
・MF 金子大毅(22歳) ←湘南ベルマーレ
・MF 明本考浩(22歳) ←栃木SC
・MF 田中達也(28歳) ←大分トリニータ
・MF 小泉佳穂(24歳) ←琉球SC
・MF 伊藤淳樹(22歳) ←流通経済大
・MF 大久保智明(22歳)←中央大

退団
・DF 鈴木大輔(30歳) →ジェフ千葉
・DF岩武克弥(24歳) →横浜FC
・MF 長澤和輝(29歳) →名古屋グランパス
・MF エヴェルトン(28歳) →?
・MF マルティノス(29歳) →?
・MF 武富孝介(30歳) →京都サンガ
・MF 井澤春輝(19歳) →ギラヴァンツ北九州

レンタル
・GK 福島春樹(27歳) →京都サンガ
・DF 荻原拓也(21歳) →京都サンガ

去就不明
・DF マウリシオ(28歳) 2021年6月30日までポルティモネンセに期限付き移籍
・DF 大城蛍(20歳) 2021年1月30日までガイナーレ鳥取に期限付き移籍
・MF 青木拓也(31歳) FC東京へ移籍濃厚
・MF 池髙暢希(20歳) 2021年1月31日までカターレ富山に期限付き移籍
・FW ファブリシオ(30歳) 2021年6月30日までポルティモネンセに期限付き移籍


レッズはこのオフシーズンで大幅な選手の入れ替えを行っています。レッズが積極的に選手の入れ替えを行なっている背景には

・監督交代による目指すサッカー、スタイルの変化
・選手の人件費削減
・チームの若返り
・コロナ禍で10億円前後の赤字
(Yahoo news: 衝撃!ビッグクラブの浦和レッズでさえ10億円の赤字)

が考えられます。

実際に新加入選手を見てみると若い選手が多いですし、年俸を抑えるためにJ2のチームに所属していた選手を中心に獲得しています。

camisa8浦和レッズ通訳(非公式)さんによると

【平均年齢】
退団選手:28.1歳
新加入選手:23.5歳

【平均年俸】
退団選手/監督:4820万
新加入選手/監督:1770万

になっているそうです。

camisa8浦和レッズ通訳(非公式)さんのTwitter投稿

今後の移籍について
基本的にこのオフシーズンでのレッズの補強は終了だと思います。報道に上がっていた選手に関しては全て結論が出ましたし、予算的にも余裕があるわけではないと思うので新たな選手は厳しいかなと考えられます。

ただ興梠選手の怪我でFWが手薄なことや外国人枠に空きがあることを考えると、もしかしたら新年の補強があるかもしれません。
しかし外国人選手の獲得はコロナの影響で非常にハードルが高いと思われるので、もし外国人選手を獲得するのであれば国内にいる外国人選手だと思います。

選手の退団についてはまだまだ可能性があると思います。レッズは契約更新情報を公表してない事もあり去就が不明な選手も多いですし、他チームの補強がまだ活発ではないのを考慮すると、これから数名の選手は退団することを覚悟しなければいけないと思います。

2021シーズン 選手一覧 

※現時点でのメンバーなので今後変化する可能性大です。
※去就が不明の選手に関してはリストに入れていません。

・1 西川周作
・3 宇賀神友弥
・5 槙野智章
・6 山中亮輔
・9 武藤雄樹
・10 柏木陽介
・13 伊藤涼太郎
・14 杉本健勇
・20 トーマスデン
・22 阿部勇樹
・24 汰木康也
・27 橋岡大樹
・29 柴戸海
・30 興梠慎三
・31 岩波拓也
・32 石井僚
・36 鈴木彩艶
・37 武田英寿
・41 関根貴大
・45 レオナルド
・塩田仁史
・西大伍
・藤原優大
・福島竜弥
・金子大毅
・明本考浩
・田中達也
・小泉佳穂
・伊藤淳樹
・大久保智明

【平均年齢】
2021シーズン: 26.2
2020シーズン: 27.39

チームの高齢化(ピークを過ぎた選手の増加)による世代交代がレッズの課題でした。このデータが示すように2021シーズンはチームの若返りに成功しています。しかし、場合によってはベテラン選手達の力に頼り、主力選手達の世代交代は進んでいない事も考えられるので、必ずしも主力選手の若返りを行ったとは限りません。そのため今の段階では世代交代の課題を解決したとは言い切れません。

コロナで赤字決算になったこともあり、選手の人件費に関しては大きくコストカットしたと思われます。そのため比較的年俸を抑えることが出来るJ2からの選手やルーキーが中心の補強となりました。
さらにレッズはベテラン選手の年俸ダウンにも踏み切ったと思われます。

Yahoo news: Jリーグの混乱~ベテラン勢に戦力外や大幅減俸の危機

スポニチ: 浦和・興梠 契約延長オファー基本合意、コロナ禍で条件面はダウン

興梠選手でさえコロナ禍で年俸ダウンになったと見られるので、他の契約更新した選手達も同様に年俸ダウンがあったと思われます。

各ポジションについて

※ざっくりポジションごとに分けたので必ずしも同じポジションでプレーするとは限りません。

GK
・1 西川周作(34歳)
・32 石井僚(20歳)
・36 鈴木彩艶(18歳)
・塩田仁史(39歳)

来シーズンもGKは4人体制で行くと思われます。福島選手を京都にレンタルし塩田選手を補強しました。塩田選手は経験があり若手GKへの影響力や緊急出場になった際の適応力などが期待されていると思います。
今シーズンは西川選手がリーグ戦フル出場でしたが、来シーズンは鈴木選手のポテンシャルを考えると正GKになることも十分考えられます。ここの正GK争いは来シーズンの見所だと思います。

CB
・5 槙野智章(32歳)
・20 トーマスデン(23歳)
・27 橋岡大樹(21歳)
・31 岩波拓也(26歳)
・藤原優大(18歳)

"ヴェテラン"の槙野選手を中心にポテンシャルが高い選手が揃っている印象です。どの選手が出ても高いクオリティーを発揮してくれるのではないでしょうか。
注目はシーズン終盤にCBを任された橋岡選手と青森山田高校から新加入の藤原選手です。2人とも今後のレッズを担っていく選手だと思いますし、まだまだ伸び代がある選手達なので2021シーズンの飛躍に期待です。CBに関しては年齢的にもバランス良く揃っているのではと思います。

SB
・3 宇賀神友弥(32歳)
・6 山中亮輔(27歳)
・西大伍(33歳)
・福島竜弥(18歳)

SBはレッズのウィークポイントの1つだと思います。サイドを攻略されクロスをあげられて失点するパターンはシーズン通して見受けられましたし、来シーズンの課題になると思います。橋岡選手、トーマスデン選手、槙野選手などもSBでプレーすることは可能ですが、岩武選手の退団もありSBの選手層の薄さは否めません。そのためレッズユースから新加入の福島選手にも出場する機会があるかもしれません。
注目は神戸から移籍してきた西選手です。確かな技術と戦況を読む力に長けてる選手で実力は折り紙付きです。今シーズンなかなか右サイドが停滞してマルティノス頼りになる場面は多かったので、西選手の加入で大きく改善出来ると思います。
ただリカルドロドリゲス監督は4バックと3バックを使い分けることができる監督なので、この中でWBのポジションでプレーする選手もいると思います。


DMF
・22 阿部勇樹(39歳)
・29 柴戸海(25歳)
・金子大毅(22歳)
・伊藤淳樹(22歳)

レッズは来シーズンに向けて金子選手と伊藤(淳)選手を獲得しました。守備的MFは2021シーズン1番変化が多くなるポジションだと思います。まず今シーズン主力として働いてくれた長澤選手とエヴェルトン選手の退団と青木選手が退団すると仮定した場合、計算できる選手が大きく少なくなりました。その穴をいかに新加入選手が埋められるかが今シーズンの鍵を握るかもしれません。
注目は湘南ベルマーレから加入した金子選手です。高いボール奪取能力やスタミナはJでもトップクラスですし、パスを散らす事もできる万能型のボランチでハイレベルなパフォーマンスを見せてくれると思います。
そして今シーズン飛躍を遂げた柴戸選手も注目です。シーズン終盤は怪我でチームから離れていましたが、シーズン序盤は柴戸選手の運動量やボール奪取は際立っていました。2021シーズンはチームの軸になっていく選手だと思います。


SMF
・24 汰木康也(25歳)
・41 関根貴大(25歳)
・田中達也(28歳)
・大久保智明(22歳)

SMFは田中選手と大久保選手を補強しました。メンバーを見てみるとそれぞれ個性的なドリブラーが揃った印象です。どんなチームでもドリブルで相手DFを剥がせる選手は貴重ですし、チームの武器になることができます。このメンバーをみるとどの選手もスタメンになる可能性を秘めていると思います。
もしリカルドロドリゲス監督が3バックにしてWBを作った場合にこのポジションの選手はかなり競争が生まれると思います。この中でOMF(シャドー)が主戦場になる選手もいると思いますし、SBの選手もライバルになります。
注目は大分トリニータから加入した田中選手です。レッズサポーターは彼の名前の時点で期待してしまう人もいるかもしれません。大分と対戦した時も田中選手は脅威でしたし、SMFとWB、さらにはOMFもこなすことができるユーティリティ性も魅力です。

OMF
・10 柏木陽介(33歳)
・13 伊藤涼太郎(22歳)
・37 武田英寿(19歳)
・明本考浩(22歳)
・小泉佳穂(24歳)

レッズはJ2の有望株である明本選手と小泉選手の獲得に成功しました。 そのため2021シーズンはOMFが一番競争が激しくなると思われます。しかしながら彼らがJ1でどれだけ力を発揮出来るかは未知数ですし、伊藤(涼)選手や武田選手はシーズンを通してスタメンに定着するには至らなかった事を考えると不安要素も多いポジションです。またリカルドロドリゲス監督がどの様なタイプの攻撃的な選手を好むかによっても出場機会は変わってきそうです。
注目は新加入の明本選手と小泉選手です。明本選手は強烈な左足を持っていて前に推進力を出すことが出来ます。小泉選手は利き足は右ですがCKを左足で蹴るくらい遜色なく両足使いこなすことが出来るパサーです。
柏木選手、伊藤(涼)選手、武田選手に彼らが加わると、様々なアクセントを加えられると思うので、攻撃のバリエーションを増やすことが出来ると思います。


FW
・9 武藤雄樹(32歳)
・14 杉本健勇(28歳)
・30 興梠慎三(34歳)
・45 レオナルド(23歳)

唯一、現時点で新加入選手がいないのがFWです。興梠選手の怪我も考えると新たな選手を補強する可能性もあると思います。
浦和レッズオフィシャルHP: 興梠慎三の負傷について

残念ながら今シーズンは相手に押し込まれる展開が多く得点チャンスが少なかったこともあり、FW陣は奮わない結果となりました。その中でも2桁ゴールを達成した興梠選手は流石でしたし、レオナルド選手は決定力の高さを証明してくれました。
興梠選手が開幕戦に間に合わない可能性が高いこともあり、レオナルド選手にかかる期待は大きいと思います。ぜひJ1でも得点王になり3カテゴリーでの得点王獲得を達成してほしいです。

最後に

レッズは他のチームに比べて積極的にこのオフシーズンで選手を獲得しています。獲得した選手達を見てみるとリカルドロドリゲス監督の要望に沿って選手を獲得しているようにも見えますし、フロントはかなり頑張っている印象を受けました。もちろん獲得した選手達が活躍する保証はないですが、活躍を期待出来る選手達が揃ったのではないでしょうか?
リカルドロドリゲス監督に選手の序列も今シーズンとガラッと変わると思われますし、新たな競争が生まれると思います。そのため若手や新加入選手達にも十分に出場するチャンスはあると思いますし、今まで主力で活躍していたレッズの選手達をおびやかす存在になってほしいです。チームに競争が生まれるのは良いことですし、これまでレッズに貢献してくれている選手達も刺激を受けてモチベーションアップ、更なる活躍を期待することが出来ると思います。

ここまで色々考察をしてきましたが、何にせよ開幕戦が楽しみですし待ち遠しいですね。開幕戦はどうなるかわかりませんが、出来る範囲で戦う選手達を最大限のサポートをしましょう!早くコロナが落ち着いてスタジアムで声を上げ歌いながら熱く選手達を応援することが出来ることを願っています。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
次回の投稿もぜひ宜しくお願い致します。

出典:
・浦和レッズオフィシャルHP
・サカノワ
・Yahoo news
・footballista
・スポニチ

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