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『ヴィンチェンツォ』を語る

とうとう観終わってしまいました!
満足感以上に喪失感でいっぱいです。明日から何を楽しみに生きればいいのやら…、悲しい……。これはもう2周目を観るしかない。うん、そうしよう。

ヴィンチェンツォ』、Netflixで連日上位の韓国ドラマです。「マフィアの顧問を務める韓国系イタリア人の弁護士が、母国韓国で悪徳大企業を相手に闘う」というあらすじ。「どういうこと???」と戸惑いつつ見始めましたが、例に漏れずハマってしまいました…。

内容を振り返りつつ、好きなポイントを語りたいと思います。

あらすじ

主人公はヴィンチェンツォ・カサノ。イタリアマフィアの顧問弁護士を務める彼は、ある目的で韓国を訪れます。それは、商業施設クムガ・プラザの地下に眠る金を手に入れること。当のプラザは大企業バベル・グループに買収されそうな最中にあり、ヴィンチェンツォは住人たちの反対運動に巻き込まれていきます。
ヒロインはホン・チャヨン。バベル・グループの顧問、ウサン法律事務所のエース弁護士として活躍していましたが、とある事件を契機にウサンを辞め、ヴィンチェンツォと共に闘うことになります。


1. ヴィンチェンツォがとにかくかっこいい

観始めた頃は、登場人物の多さと複雑な展開にストーリーを掴めなかった私。挫けず観続けられたのは、ソン・ジュンギ演じるヴィンチェンツォの虜になってしまったからです。

ビジュアルはもちろんですが、所作イタリア語がものすごくかっこいい…!
ワインを嗜む姿からバリバリの戦闘モードまで、いつだって動きが洗練されていて品があります。「立てば芍薬、座れば牡丹…」の言い回しが頭に浮かんでくるほど。特に印象深かったのは14話、チャヨンと偽装カップルになりプロポーズするシーン。跪いての「Will you marry me?」に黄色い悲鳴を上げそうになりました。

イタリア滞在中はもちろん、怒ると咄嗟にイタリア語が出てくる彼ですが、巻き舌がお洒落で素敵です。何言ってるかわからないけれど。

そして、めちゃめちゃスーツが似合います。ブラルロ(架空のブランド)の高級スーツを愛用している設定ですが、いろんなスタイルを見られて眼福でした。スーツで暴れる姿さえ様になっていて感動します。

それから彼の表情。クールで、あけっぴろげに感情表現しない彼ですが、冷酷さもお茶目な笑顔も巧みに表現します。目が離せませんでした…。



2. 賢くて強かなチャヨンが魅力的

ヴィンチェンツォのパートナーとして共闘するチャヨン。ヴィンチェンツォに負けず劣らず、彼女も魅力的なキャラクターです。

韓国ドラマの王道ヒロインとはタイプが違う印象を受けますが、そこが彼女の魅力です!ビジュアルにも人柄にも惹かれます。
切れ長の涼やかな目に綺麗な髪に、スーツを着こなす姿はバリバリのキャリアウーマン。彼女もとってもスーツが似合います。黒、ネイビー、ピンク、どのスーツもお洒落で素敵だったなぁ。ヴィンチェンツォと並んでいると絵になるんですよね。

声や顔を張るコメディエンヌでありながら、賢さと思いやりも持ち合わせている素敵な女性です。中盤、ヴィンチェンツォと生みの母親との再会では、2人をそれぞれに気遣いつつも仲を取り持ち、思いやりのある人だなぁ…としみじみ思いました。ヴィンチェンツォが彼女に惹かれるのも当然ですね。

チャヨンとヴィンチェンツォ、最高のコンビでした。お互いに惹かれつつも、復讐をやり遂げるまでビジネスパートナーとしての関係を保ちます。願わくば番外編として恋愛シーンも観たいのですが…。



3. コメディとシリアスのほどよいバランス

1話の冒頭15分まで、これはシリアスなマフィアドラマだと思い込んでいました。情緒溢れるイタリアの街が舞台ですし、敵のマフィアをブドウ畑ごと焼き払うし。壮大なクラシック調のBGMも相まって、ゴッドファーザーみたい!とわくわくしました(観たことないので完全なイメージです)。
ところが、舞台が韓国に移ったとたん雰囲気は一転、コメディと化します。ならず者に身ぐるみ剥がされたヴィンチェンツォが怒り狂うシーンでは、あまりの落差にぽかんとしてしまいました。

チャヨンの他にも、コメディ要素を演出してくれる愉快なコメディアン、コメディエンヌが登場します。

アン・ギソク。対外安保情報院イタリア組織犯罪対策チーム長、政府のお役人です。ヴィンチェンツォを警戒し要注意人物として監視する中で、次第に彼を崇拝するようになってしまいます。ヴィンチェンツォの行動を誤解したが故に心酔していくシーンには笑ってしまいました。

ウサンの弁護士、チェ・ミョンヒ。…コメディエンヌではありません。超が付く悪役ですが、ズンバのシーンは好きだったなぁ。彼女に触発されてYouTubeの「痩せるダンス」にハマり毎日踊っています。…最終話でダンス好きの伏線が回収されたときは鳥肌が収まりませんでしたが…。


クムガ・プラザの住人たち。初めは弱者として描かれる彼らですが、実は二つ名を持っていたり、天才ハッカーだったりと物語が進むにつれ大活躍します。ヴィンチェンツォやチャヨンと仲を深めていく様子が微笑ましかったです。

小ネタもそこかしこに散りばめられていて、そのたび笑いました。

「パク・セロイの偽物」
「お前こそ北朝鮮の兵士みたいだ」
(11話より)


コメディ要素が強かったからこそ、最後まで楽しんで観られたのだと思います。マフィア映画ならではのえげつない描写も多いので、笑いがなければ早々にリタイアしていたかも。かといってふざけすぎる訳ではなく、コメディとシリアスのバランスが絶妙です。だからこそこんなにもハマってしまうのでしょう。

他にも書きたいシーンは山ほどあるのですが、とりあえず2周目を観ることにします。きっと新たな発見があるはず。そのつど追加していこうと目論んでいます。

最後まで読んでくださりありがとうございました🌷


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