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視力検査でわかるのは視力だけじゃなかった

6月初旬、我が家に激震が走った。

娘6歳。
学校での視力検査結果。
視力「右:0.3~0.6  左:0.7~0.9」

!!!

我が家の3日間のバタバタっぷりと、そこからわかった「子どもの自校肯定感」のおはなし。

寝耳に水。子どもの視力が急激に低下?

小学1年の娘。入学以来、身体計測や内科検診、聴覚検査などが続いていた。6月頭の視力検査は一連の検査の締めくくりだ。

視力をきちんと計測するのは入学前検診以来。
とはいえ、これまで日々の生活で視力に問題を感じたことはなく、特に心配はしていなかった。

翌日、娘が学校から持ち帰った封筒には、衝撃的な数字が記載されていた。

右:0.3~0.6
左:0.7~0.9
眼科で検査を受けてください。

「はぁ〜〜〜〜???」。
思わず大きな声を出してしまった。


子どもの視力低下ペースが早まっているという話はよく聞く。
小学生で1.0ない子も多いらしい。調べてみると4割にものぼるとか。
https://www.asahi.com/articles/ASP7X419XP7WUTIL01K.html

もしかしたら1.0はないかもしれないとは思っていたが、まさか0.3〜0.6とは……。

検索、検索、検索

ここで一度、娘の視力に関係ありそうな要素を整理しておこう。

  • 私、夫はメガネ生活。ともに0.1をきっている

  • 娘は土日、祝日に2〜3時間のタブレット学習、ゲーム。スマートフォンでのYouTubeやゲームはしない

  • テレビは平日は朝15分、帰宅後1時間。週末は2〜3時間程度

  • 読書好きで、座ったり寝っ転がってよく図鑑などを読んでいる

  • 自然光で生活することが多く、電気も使う場所しかつけない

どれだ。どれが原因なんだ。
いや、どれか一つじゃなくて全部か?

電気代をケチらずもっと電気をつけるべきだった。本は座って読もうと言うべきだった。タブレットの時間が長すぎた。

もしかしたら弱視?何かの病気?
子どもの目は早めの治療でその後の回復や進行を抑えるのに大きく響くと言っていた友人の言葉を思い出す。

なんでもっと早く気づかなかったんだ。


ぐるぐるぐるぐる。
後悔、後悔、また後悔。

親なんてこんなもんだ。自分の行動が子どもの将来に何かよくないことをしてしまったかもと思ったら、弱い。

1 /4の壁

夫は結果に懐疑的だった。
「子どもなんてふざけて検査受けるもんだよ。だから間違いだろ」
「普段、見えにくい様子なんてなかったから大丈夫だ」

とはいえ「C」マークの空いている部分を答えるのだから、当てずっぽうでも当たる確率は1/4。0.3~0.6なんて数字は出ないはずだ。

翌日はひたすら検索をした。ドキドキして仕事に身が入らない(おいおい…)。

すぐに眼科に連れて行きたいが、運悪く木曜日でほとんどの眼科は休診。

小児眼科に強い病院を探し、目のコラムを読み、自分のスケジュールとにらめっこして病院に行ける時間を探した。
遠方の有名な医院も検討したが、まずはきちんと計測してもらおうと近くの小児対応の眼科に行くことにした。

「わからない=0」のインパクト

翌日、学校を出てきた娘連れて、そのまま眼科へ。
幸いにも空いていて、すぐに呼ばれて検査をしてもらえた

眼圧などを調べた後、「C」マークのあの視力検査へ。

大きい「C」はすいすい答え、小さい「C」へ。
すると娘が体をぐにゃぐにゃさせながらこう答え始めた。

「わかんない」

これは?これは?とスタッフのお姉さんが表示を変えるが、小さいものはどれも「わからない」と答えていた。

コ、レ、カ!!!!!!


当てずっぽうで答えていたら1/4で正解する。
でも「わかんない」はゼロだ。まぐれで当たることすらない。

おそらく、娘はぼんやり見えているのだ。
でも自信がないから、間違えるのがイヤだから、「わかんない」になってしまうのだ。

左に比べて右が悪かったのも、おそらく先に左を検査し、右はさらに自信をなくして「わかんない」を繰り返したのだろう。


スタッフのお姉さんが「間違えてもいいんだよ〜なんとなくこっちかな、っていうのわかる?」「バッテンはないから大丈夫だよ」と優しく声をかけてくれた。
そこでようやく娘も背筋を伸ばし、「うーん、こっち?」と答え始めた。大方、正解だった。
きっと学校では「間違えてもいい」という説明がなかったのだろう。


結果は両目とも1.0。

本当は1.2欲しいところだかホッとした。
医師も「あれ〜?学校ではなんでこんなに悪かったんだろうね?」と苦笑していた。

視力からわかった、子どもの自校肯定感

結果は問題なかった。
一方で突きつけられたのは「娘の自己肯定感の低さ」だった。

「間違えるのがこわい」「間違えたらダメだ」
無自覚にそう思っているんだろう。
それはつまり、普段の生活で私が「正解=◎」「間違い=×」という接し方をしているのだ。

だから少しでも答えに不安があれば「わからない」と答えるし、声も小さくなる。
”視力0.3~0.6”は、タブレットのせいでも遺伝のせいでもなかった。


反省。猛省。大反省。

そんなこんなで3日間の視力検査協奏曲は終演を迎えた。

まさか視力検査で子どもの自己肯定感の低さに気づくことになるとは……。
今はしまっていた子育て本をひっぱり出し、ひたらすら読んでいる。

次の検診では最初から1.0を出せるようにしよう。
視力検査よ、大事なことに気づかせてくれてありがとう。

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