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具鷲茶記 2 初釜と茶事

こんにちは。昔、松坂屋名古屋店の一階にあった苺タルトとコーヒーでティータイムを楽しんでいた佐藤嘉洋です。愛知県名古屋市在住、庄内で整体院新瑞橋池下でキックボクシングジムを営んでおります。

起きて半畳寝て一畳

最近東京へ行くとき、コロナ禍で気軽に泊まれたホテルが、今では名古屋から新幹線を往復した方がいいんじゃないかという値段で驚天動地、阿鼻叫喚(あびきょうかん)であります。東京はもはや海外感覚ですね。とはいえきっと愛知も順に追いついてくるはずです。私も苦しい。もうしばらくの辛抱だ!

この地域格差もいい機会だと、今度は鶯谷(うぐいすだに)の安宿に泊まろうかと画策しております。野宿よりはよっぽどマシです(経験済)。翌日に近くの台東区立書道博物館で目習いをすれば、節約と勉強の一挙両得です。

日本には、起きて半畳(はんじょう)寝て一畳(いちじょう)、天下取っても二合半という諺もあります。初めて聞いたとき、すっと身体に染み入ったのを覚えています。思い返せば、海外遠征の劣悪な環境下で怯みそうなときも、俺は大丈夫だと洗脳し会場控室のベンチで昼寝したこともありました。


【 2003 / オランダ・ロッテルダムにて 】

緊張や恐怖にかられて臆病になるとき、人は俯(うつむ)きがちです。心理学の本にもありましたが、そこであえて上を向くと多少は気持ちもマシになるそうです。試してみたら、本当でした。

試合前の準備を終えて待機しているとき、なるべく上を向いて気持ちの折り合いをつけていました。今も落ち込んだときには、努めて上の方を向くようにしています。「上を向いて歩こう。涙がこぼれないように」という普遍の名曲の歌詞は、理に叶っていたということです。

ところで、「下を向いて歩こう。涙をこぼしながら」という歌詞も思い浮かびましたけれど、それもまた時には吉としましょう(笑)

茶道を習い始めて半年

ブルート通信の広告のご縁から、昨年、茶道に触れる機会がありました。講師の香川先生から、それぞれの動きには、それぞれの思いや意味、理屈があると教わり、「なるほど」と思わされることの連続でした。

辞書の旅で茶道用語は一通り読みましたし、千利休などの茶人の逸話も故事ことわざ辞典に載っていたので、もともと興味津々でした。それからスローペースですが稽古に取り組んでいます。習い事は時間による熟成も必要です。のんびり集中してやります。

とはいえ、この半年の間にも新年の初釜、春には茶事に初めて参加する貴重な経験もしました。今は帛紗(ふくさ)さばき、茶巾絞りの所作を習っているところです。ゲーム感覚で真剣にやると楽しいです。キックボクシングをやるときと同じ感覚です。


【 2024 / 上飯田の志ら玉で初の茶事 】

さて、現在1日3P旅している広辞苑第七版は百科事典としての役割も果たしています。当然、茶道用語も多く出てきます。ここまでで取り上げて書いてきた言葉は、一期一会、大津袋(おおつぶくろ)、大名物(おおめいぶつ)、表千家(おもてせんけ)、景色、建水です。これから先も、どんな茶道用語を発見して皆さんにお伝えできるか大変楽しみです。


【 すべての茶道用語を取り上げている訳ではない 】

茶道は日本特有のマナー講座でもあると感じています。侘び寂びの精神を学ぶことで接客などのコミュニケーションにも役立ちます。

昔は粋な男たちの社交場として使われていた茶室という小宇宙。そこで古人たちが紡ぎあげてきた大切な日本文化を味わい、仕事や人生に活かしたいものです。

茶道で忍者になれる説

こんな面白い発見もありました。茶道で忍者に近づける方法がわかったのです。「その動きをすると忍びと間違えられますよ」と指摘を受けたことが何度かありました。つまり、茶道的には間違ったいくつかの動きをすれば忍者に近づけるということです。私は気配を消すのが得意なので、忍者向きだと勝手に思い込んでいます。

それでは、なにとぞ君、今月は待望の名古屋名物好来系ラーメン特集だね。なにとぞよろしく。
毎年雨はよく降るね。