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創作(小説)に役立つ記事

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noteで出会った、ためになる面白い記事を集めました。
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#文章力

散歩の急ぎ足が原稿書けない病を解決する/作家の僕がやっている文章術059

取材が済んでいるのに、書けない。 着想が浮かんでいるのに、書けない。 書かなくてはならない要素がたくさんあるのに、書き始められない。 机に向かってキーボードを叩いては消し、また書いては消す。 そんな負のルーティンに入ったときには脱出してしまいましょう。 歩くことです。それも室内をウロウロするのではなく、ドアを開けて表に出かけてしまいましょう。散歩、早足、ウォーキングをするのです。 ただし、小さなメモ帳と筆記具をポケットに入れて出かけます。 国立障害者リハビリテーショ

読みやすい文章は「デザイン」が優れている

 村上春樹さんや林真理子さん、糸井重里さん、『嫌われる勇気』の古賀史健さん。彼ら彼女らの文章は、スルスルと読める。とっても読みやすい。  その「読みやすさ」の正体ってなんだろう? と考えてみる。  読みやすい文章は、パッとその文章を見た瞬間に「読みやすそう!」と思える。これは「文章の中身」というよりも「デザイン」に近いのではないかと思う。  漢字とひらがなのバランス、改行の位置、「(会話文)」の割合などを計算し、「ビジュアルとして」読みやすくデザインされているのではない

修飾語は文字数で並べ変える/作家の僕がやっている文章術002

修飾語を数多く並べて、一文に書きまとめることは多くの人が経験すると思います。 修飾語は、並列で記述されることが多いわけですが、読みやすく、伝わりやすくする法則があります。 それは“修飾語は少ない文字数から順に並べる法則”です。 重要度は重要ではない修飾語 <例文1> 美樹は口ひげを生やした、童顔の、しゃべり出すと止まらない、プロの作家の男である。 これを多くの人は、修飾する内容を意識しないで並列させて書くか、書き手にとって、重要度の高い順番に並べて書くかのどちらかで

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的・性・化とは書かない/作家の僕がやっている文章術003

文章が「堅苦しくて分かりにくい」「何を言っているのか分からない」なんて感じることがありませんか。 「的」「性」「化」などの尾語をやまと言葉に変換するだけでも、文章は格段に読みやすくなります。 ここではわかりやすい例を挙げましょう。 「的」「性」「化」を封印する 「的」「性」「化」などは漢語的表現の代表です。 <文例1> 日常的にうっかり使いがちである。 <文例2> 必要性を感じない。 <文例3> 執筆作業を効率化したい。 文例1を書き直してみましょう。 ■ 日

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名詞+する は書き換える/作家の僕がやっている文章術004

私が心がけているのは安直に「する」と書かないことです。 「する」と書いてしまうと、意味が正しく伝わらないことがあります。 「する」と書いてしまうと、重たくて難しい文章になってしまうことがあります。 簡易だから多用される「する」 例を挙げましょう。 「する」の解決の文例も紹介します。 ■開催する → 〇〇を開く ■交付する → 〇〇を渡す ■使用する → 〇〇を使う ■停止する → 〇〇を止める ■併設する → 〇〇を並べる ■確認する → 〇〇を確かめる ■出発する

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現時点のあなたはどこにいるのか?/作家の僕がやっている文章術010

決着点から過去をさかのぼらない 例文1を、まずは読んでください。 <例文1> 積もると予報で言っていた雪が気になって積もらないうちにとスーパーに行って夕飯の材料を買ってきたときから、雪が降り出した。 著者が現在いるのは「降り出した」時点です。 「買ってきた」は、過去です。 「気になって」「積もらないうち」はさらに過去です 「言っていた」はさらに、さらに過去です。 作文をする際に、現時点を書くための説明として過去の時点を一文の中に書き出してしまうケースはよく見受

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