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なんで予算を達成しなきゃいけないの?

御守 一樹

heyで STORES の事業責任者をしている御守(オンモリ)@OnMorikです。プロダクトマネージャー組織のマネージャーからプロダクト責任者を経て現在に至ります。特技は予算達成。

この記事では「なぜ予算を達成しなきゃいけないの?」という疑問に対する答えについて書きます。この疑問をクリアにしておくことで、周りを巻き込んでプロジェクトを進める際に使いがちな「予算達成のために協力してください」というフレーズを、自分の言葉で、自信を持って、迫力を込めて言いやすくなります。(hey Advent Calendar 2021 の22日目です)

「予算達成に必要だから」の一言で済ませていいのだろうか

ビジネスにおいて周囲を巻き込んだプロジェクトを進める時には、WHYの説明が不可欠です。「なぜこれをやるべきなのか(=だから協力してほしい)」という自分の考えを伝えて納得してもらうことで、周りのステークホルダーを動かすことができます。

一方で、そのWHYが「予算達成に必要だから」の一言で済まされてしまうケースも多いのではないのでしょうか。

どれも「予算達成のため」としか言ってない。これで済ませていいのか…?

確かに、この「予算達成に必要」というフレーズは周囲にWHYを伝えるために有効で強烈です。聞き手にとって抗えないオーラがあります。

しかし、この強力な武器に頼り切ってしまい、何でもかんでも「予算達成のため」の一言で済ませてしまうのは、乱暴でリスペクトを欠く行為です。「予算達成のため」という言葉を使う側は、「え?そもそもなんで予算を達成しないといけないんですか?」という素朴な疑問に答えられるようにしておく責務があるはずです。

いまさら聞けない予算の話

まず前提を整理しましょう。

「予算」って何?

そもそも予算とは「会社が経営方針に沿って立てる事業計画」のことです。日常生活では  "ご予算はどれくらいですか"  などと「使用できる金額」の意味で使われることが多いですが、ビジネスでは異なります。

「予算」って何に使うの?

社内に対しては、この予算を分解して各チームの目標に落とし込みます。(なので以降は「予算」を「目標」と読み替えた方が理解しやすいかもしません)

社外に対しては、会社の将来を説明する材料にします。この将来性に期待してもらうことで、投資家の方々にお金を預けていただいて株主になっていただきます。

なぜ予算を達成しなければいけないのか

ここから本題です。「そもそもなんで予算を達成しないといけないんですか?」という問いに向き合います。

私の答えを書くと、「予算を達成することは、約束を守るということ だから」です。約束は守るものである、というシンプルな原理に立ちます。

約束を守る相手は3種類います。

① 予算を達成することは、「投資家」との約束だから

第1に、予算を達成することは、投資家の方々との約束です。会社の将来に期待して投資していただいた人に対して、そこで約束した数値を達成する。

「投資家」というと縁遠い存在に感じるかもしれませんが、上場企業 あるいは上場を目指すスタートアップにお勤めの方は、少しイメージを変えてみてください。

上場すると普通のおじいちゃんが退職金で株を買ってくれたりする

上場企業では誰でも株主になれます。周りにいるおじいちゃんが、銀行や証券会社の窓口で勧められて退職金で株を買ったりします。予算という約束を守っていかないと、株主になってくれたおじいちゃんの老後資産が目減りしてしまうかもしれません。

② 予算を達成することは、「ユーザー」との約束だから

第2に、予算を達成することは、ユーザーとの約束です。ユーザーにサービスを提供し続けるためには、事業計画を達成しなければいけません。

ユーザー視点では、自分が利用しているサービスは来月も来年も当然存在して利用できるだろう、と期待します。一方で会社からすると、限られたリソースを最適に配分するためにも、経営方針に沿った事業結果が出ないサービスは継続できません。

私自身、予算未達によるサービス終了を経験していますが、二度と経験したくないような苦しく重々しい記憶です。ユーザーを裏切り悲しませてしまい、チームメンバーも傷みます。計画した以上の事業成果を出さなければ、大切なサービスを守ることができません。

予算をきちんと達成することで、サービスの継続 というユーザーとの約束を守り続けることができます

③ 予算を達成することは、「自分」との約束だから

第3に、予算を達成することは、自分自身との約束です。今すぐには届かないようなゴールに到達しようとするプロセスの中で、人は成長します。

 何かを目指して失敗・停滞・成功を繰り返すプロセスの中で人は成長する

自分の人生で、成長したと感じられる時期を思い返してみてください。それは、ただ無為に過ごしている時期ではなく、自分の中でここまで行きたいというゴールを目指しながら失敗を繰り返しつつ苦しんでいたような時期ではないでしょうか。ビジネスにおける予算とは、ゴールであり、自分自身との約束です。

がんばっても予算を達成できなかった人へ

ここまで、「予算達成とは約束である」と説明してきました。

すると今度は、約束を守れないこと、予算を達成できないことを重荷に感じるようになってしまうかもしれません。がんばっても予算を達成できなかった、ということはありますよね。

大丈夫です!

まず忘れないでほしいのは、「仕事のリザルト」と「あなたの人格」は
1ミリも関係ない
、ということ。アウトプットと人間は別物。あなたの仕事の結果が予算比60%でも、あなたの人生が60点とかではありません

次に忘れないでほしいのは、あなたが結果を出せてない時、必ず周りの誰かがカバーしてくれる、ということそれが、組織の意味であり、力です。

その代わり、最後にもう1つ忘れないでほしいこととして、周りの誰かが苦戦している時には、今度はあなたがもう少しだけ踏ん張ってみてください。それが組織の意味であり、力です。そうして誰かがストレッチして上乗せした分が誰かのカバーとなり、会社全体で予算が達成できます。約束は一人ではなく組織全体で守ればよいのです。

おわりに

この記事では、予算についての考え方を書きました。

実はこの内容はhey社の全社月次締め会で話したものです。アンケートでは他の登壇者も多くいる中で名指しの好評コメントをたくさんいただきました。これまで多くの人にとって、「予算」が腑に落ちないものだった、ということの現れかと思います。

全社締め会のアンケート回答。ファンのみんないつもありがとう!

「予算達成」という言葉に日々立ち向かう方々にとって、この記事が何かのヒントになれば幸いです。参考になったと思ったら、ぜひスキを押したりシェアしていただけるとうれしいです!

[最後に]
heyに興味がある方はこちらまで!興味あってもなくても私 (@OnMorik) へのDMはいつでもなんでも大歓迎です!


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御守 一樹
heyでSTORESの事業責任者を務めています。PdM組織のマネージャーとプロダクト責任者を経て現任。 /前職のグリーでは複数プロダクト統括マネジメント、後払い決済サービス立ち上げ / 東大でロボコン日本一 ■https://twitter.com/OnMorik