自信が無い対策_試してみる

"他人のため"に頑張ると自己肯定感が上がるという研究があるらしい。

はじめに

ぐらです。自信が無いおじさんです。
実は私、被虐待児でしてほぼ毎日母親から存在を否定される幼~少年期を送ってきました。

そのせいか、自信が異様にない。
自分がこの世界に不要な存在かのように思えてしまう。
大人になって多少、改善はしましたが未だに自分の能力に自信が持てません。

自信ってどうやって持つんだろうとネットで調べてみても出てくるのは「そのままの自分でいいんだよ」、「自分を許してあげよう」というものばかり。

それが出来ないからこまってんだろーが!

それで色々探しているうちにきちんと研究された手法があったのでそれを試してみたいと思います。


【概要編】他人のために頑張ると自己肯定感上がる


シアトルパシフィック大学の研究。
医者から不安症・うつ病と診断済みの男女47人が対象の実験。

彼らを以下の2つのグループに分けます。

自分のために頑張るグループ:「自分の弱点の克服」、「自分の長所を伸ばす」のように自分に目を向けた努力をする。
他人のために頑張るグループ:「他人を助ける」、「他人の人生に貢献したい」という他者利益に目を向けた努力をする。


そしてそのように6週間過ごしてもらって以下の結果が出ました。

自分のために頑張るグループ:人間関係が悪化するようなトラブルをよく起こすようになり、鬱や不安の症状も悪化する傾向が見られた。
他人のために頑張るグループ:人間関係のトラブルを起こしにくくなり、また鬱と不安の症状が軽減する傾向が見られた。


他人のために頑張ると、人間関係のトラブルを起こしにくくなり、また鬱と不安の症状が軽減するということ。

また被験者の周囲の人間(家族や恋人、友人)にも聞き取り調査を行ったところ「日が経つにつれ他人のために頑張ったグループの被験者はメンタルが安定していったように見えた」そうです。

つまり、客観的な視点でも良い結果が出ていたということ。


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-では実際にどう他人のために頑張ったらいいんでしょう?



というのも実際に研究されております。

1.人の立場に立って考えるようにする
他人の感情に共感するということ。
メンヘラってた人がいればとりあえず声をかけ、喜んでいる人がいれば一緒に喜ぶ。
2.人の気持ちをよく考える
主に他人のミスに寛容になることが大事だったそう
3.助言をするときは,その人のためになるようよく考える
自分の都合の良い風に転ぶように助言をしようとしてないかよく考える
4.人が困るようなことをしないようにする
困らせてはいけない!ではなくて意図的に困らせない。誰かが困るのわかってて行動をしない。
5.相手が傷つくようなことを避ける
他の項目を満たせなくてもこれだけでも十分効果があるそう。八つ当たりしそうになったら他の部屋に行くとか、怒りそうになったら深呼吸するとか。
6.人の役に立つ
友達をごはんに誘うとか、運転中に他の車に譲るとかそういう程度で良いそうです。
7.自分の考えを押し付けない
俺はこう思ってるんだからお前もそう思え、なんていう考え方をしない。
8.人の成長の機会を奪わないようにする
例えば悩んでいる人間に簡単に答えを提示しない。とか、人の挑戦を安易に止めない。
9.人と真摯に向き合う
コミュ障にありがちな「相手が喜ばせようと自分を偽る」ようなコミュニケーションを取らないという意味
10.先入観にとらわれない
こいつ一重だから性格悪いとかそういう偏見をしない。
11.早合点しないようにする
例えば仕事で誰が原因かわからないミスがあったとしても、"今回のこともどうせいつもミスしてるあいつが原因"という考えをしないようにする。


以上の11項目を心掛けることが良いそうです。


参考文献

-Crocker & Canevello(2008).Journal of Personality and Social Psychology 95(3):555-75
-自分に自信を持つ「コンパッションゴール」の設定方法
https://yuchrszk.blogspot.com/2017/11/blog-post_99.html
-Niiya, Crocker, & Mishchowski(2013).Journal of Cross-Cultural Psychology 44(3):389-405
-新谷 優(2016).「改良版思いやり目標と自己イメージ目標尺度の開発」『心理学研究』87(5),pp. 513– 523.





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【実践編】"他人のため思考"を日常に取り入れる


上の11項目って少し抽象的ですよね。
なので具体的にどうしたらいいか考えてみました。

まず11項目の中に「する」ように心掛けるものと、
「しない」ように気を付けるものがあると思います。

参考文献の論文中では前者を接近項目、後者を回避項目と表していました。


-まずはこれをしよう。

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今すぐ出来て、誰でも出来る"他人のため"行動です。

・SNSで喜んでるツイートや悲しんでいるツイートを見かけたら、共感のリプを送るかいいねをしましょう。
※頑張りすぎないために人数に制限を設けましょう。最初は1日1リプまたは1いいね送るぐらいのゆるさで。
※無理に探そうとしなくても大丈夫です。いたら、する。

これに慣れたら続きを見てみて自分なりに設定してみてください。


-「する」項目編

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1.人の立場に立って考えるようにする
2.人の気持ちをよく考える
3.助言をするときは,その人のためになるようよく考える
6.人の役に立つ
9.人と真摯に向き合う

この5つが他人のために「する」ことです。

"すること"を習慣化する場合はif-thenプランニングという方法が適しています。

if-thenプランニングとは:【いつ・どこで・なにをする】をあらかじめ決めておくことでその行動をやりやすくするための手法です。脳の行動理論に沿っているそうで、効果が高いと有名です。

例)[if]朝起きたら[then]トイレに行く
[if]怒りそうになったら[then]深呼吸するみたいな

詳しくは↓の記事で

それぞれの項目に合致するif-thenプランニングを考えました。

1.人の立場に立って考えるようにする
2.人の気持ちをよく考える

Ⅰ.[if]喜んでいる人がいたら[then]良かったじゃんと共感する。
Ⅱ.[if]悲しんでいる人がいたら[then]共感し慰める。
Ⅲ.[if]他人がミスをしたら[then]気にすんなと声をかける。

3.助言をするときは,その人のためになるようよく考える

Ⅰ.[if]助言をする時は[then]具体的かつ根拠のあるものかどうか落ち着いて考える。
要するに根性論は言わない。

6.人の役に立つ

1・2・3を守っていたら自然に出来そう。
[if]困っている人がいて[if']すぐなんとか出来そうなら[then]助ける。
太字が大事です。人の役に立つのは大事だけど、自分をおろそかにしてもいけない。

9.人と真摯に向き合う

Ⅰ.[if]SNSでリプ来てるのを見たら[then]見た時点ですぐ返す。
個人的にとても守りたい。(よく無視してしまう)
Ⅱ.[if]相手に合わせたコミュニケーションしてると気づいたら[then]深呼吸して落ち着く。



-「しない」項目編

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4.人が困るようなことをしないようにする
5.相手が傷つくようなことを避ける
7.自分の考えを押し付けない
8.人の成長の機会を奪わないようにする
10.先入観にとらわれない
11.早合点しないようにする

習慣化において「~しない」は難しいとされています。
なぜならだいたい"してはいけない"行動をする時、人は無意識にそれを行っているからです。

なので完全にそれを絶つのはとても難しいため、

・"きっかけ"に気づき対策する
・「~しない」を「する」に代替させる。
・してしまったと気づいた後にする行動を考える

という対策を取ることにします。

4.人が困るようなことをしないようにする
5.相手が傷つくようなことを避ける
Ⅰ.[if]何かをするときは[then]困るor傷つく人がいないか考える。

またテンション上がってつい変なこと口走ってしまったり、
怒ってつい八つ当たりしてしまう場合は、落ち着くための儀式を作るといいかもしれません。

儀式:テンション上がってたり、怒ったりする自分に気づいたときは手のひらを見つめるなど自分の制御を超える感情に1拍置くようなルーティンを作るとコントロールを失いにくくなります。

7.自分の考えを押し付けない
8.人の成長の機会を奪わないようにする
10.先入観にとらわれない
11.早合点しないようにする

これらはif-thenプランニングよりメタ認知クリティカルシンキングが効くと思います。
少しづつ自分の認知の歪みを矯正していく方法です。

これらの方法はまた別の記事にしようと思います。


ー【実践編】やれることまとめ

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やっぱり「~しない」は短期的に改善することは難しいので、「~する」を意識するのがいいと思います。
そして「する項目」の中でも主体的に可能なのは以下の5つかな。

Ⅰ.[if]喜んでいる人がいたら[then]良かったじゃんと共感する。
Ⅱ.[if]悲しんでいる人がいたら[then]共感し慰める。
Ⅲ.[if]他人がミスをしたら[then]気にすんなと声をかける。
Ⅳ.[if]困っている人がいて[if']すぐなんとか出来そうなら[then]助ける。
Ⅴ.[if]SNSでリプ来てるのを見たら[then]見た時点ですぐ返す。

一気にすべてを完璧にこなせる必要はないです。
なんなら「他人のためになにかしてみようかな」と考えるだけでもちょっと気が楽になりませんか?



おわり


感想・コメント等ございましたらお待ちしております。

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