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幼児語と技術知識の積み重ね

開発部隊にいた頃の話です。

エンジニアデビュー1年目、全く触れたこともないシステムを理解する迄とても苦労した記憶が残っています。

一応コンピューターを趣味で触ってはいたので基本的なITスキル面でのハンデは然程無かったのですが・・・専門的な学びが出来ていた訳でもなくそもそもそんなに地頭がよくない(笑)事もあり当時はかなり四苦八苦していました。

まぁ付け加えると前任者が会社に向かわずそのまま新幹線で県外逃亡した為に急遽増員された私がそのままヘイトを被るというとばっちりな面も大きかったのですが(;´Д`) コンナン バカリヤナ


この話に触れるとよく「書籍もいっぱいあるし、ネットに情報転がってるし、無ければ識者に聞けばいいじゃん?」と言われたものですが・・・

・ベンダーが特定用途の為に開発した機材
・一般書籍なにそれ
・マニュアルがなかなか手に入らない
・そのマニュアルもとにかく英語
・勿論ネットに情報は転がっていない
・質問即情報漏洩

とまぁこんな理由があって、勿論私の力が足りなかっただけかも知れませんが当時はよく涙目になったものです。

そんな訳で比較的容易に手に入った対向先機材のマニュアルを読むことで機能を推測したり、口伝を集めたりとなんだかRPG的な事をやりつつ知識を深めていったのです。

それで概念図(漫画)を作成した上でデスマーチで殺気立つ先任エンジニアに教えを請いに行くわけですよ。

こんな感じのものを書いてた

相手が幸いコミュニケーションがとれる地球人類だった事もあり、こちらが無力ながらに足掻いている事も理解してくれ、腹が立って八つ当たりしている事を認めつつ可能な限りで時間を割いてはくれたのです。

(最終的に開発時代の師匠となりました)


先任は私の概念図(漫画)と説明を聞いて「正確ではないが、いまはこれでいい」と言いました。その返答に疑問符を浮かべつつも「いま担当している作業であれば、この理解で問題は出ない」と言われ私は安心してその正しくはない概念のもとに担当分の開発を進めていったのです。

その後時は経ち、手元の情報も充実し私自身の理解が深まると先任がいった「正しくはない」という理由もわかってきます。


あの時点で先任が正しい知識で訂正しなかった理由は

・明後日方向の勘違いではない
・教える時間もないし、教えたところでまだ活かせない
・詰め込みすぎて余計迷わせる

ではないかと推測します。
たしかに人に物事を教える時は状況的に腰掛け的な理解で先へと進むことがありますからね。勿論最初から正しい知識で覚えた方が二度手間や迷いがなくて良いとは思いますが。(但し何処が間違い易いかを理解出来ないかも知れない)

但しそれには教える側と教わる側共に相応の能力が必要なのでしょう。私の場合は教わる側、教える側双方の立場で腰掛け的な段階を踏む事が多かったのですが、それはやはり私の能力の問題だったのだろうなぁと(゚д゚)

さて、この様な腰掛け的な知識の学習法についてTL(SNSのタイムライン)で興味深い話を目にしました。

それは全く関係のない方向からの一打で「幼児語」の役割というものです。

あの国民的アニメの幼児が車を「ブーブー」とか言ったりする幼児期特有のあれです。(実際には幻の回位でしか話した事はないとか)

幼児語は大人と能力が違う幼児にとって段階的に適した言葉・・・的な話だったかと思います。

幼児語が有用かどうかについては本題から逸れるのとそもそも私が明確な主張を持っておらず、また語れる程の知見がない為ここでは触れません。

例え将来活用出来る能力ではなくとも、あくまで次のステップに進む為の足掛かりとして活用するというものです。

そう考えると開発時代の腰掛け的な理解も幼児語的な立ち位置の話なのかなと。

私のように1を聞いても10どころか1を本当に理解できているかとことん怪しい人間にとっては、やはり途中腰を下ろして休む事ができる場所は必須なんだと思います。


理解についての話はそれで良いとして、日常に面倒ばかりを抱え込むと偶には頭を空っぽにして「バブー」と幼児時代に戻ってみたい妄想に駆られます。

いや、別に幼児プレイ願望があるとかそっち方面の話ではなく(;´Д`) イヤ、アレモジツハ ソウナノカ?



<前のお話>

<どくのぬまちをあるくのにそんなそうびでだいじょうぶか>
私のマガジンの中で唯一笑えない話や真面目な話を纏めています。 まぁフィクションですし(゚∀゚) シカタナイ


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