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とあるゲーセン店員の振り返り 「お弁当屋さんとメダル」


店員時代に馴染みのお弁当屋さんがありました。

ふとしたことから思い出したので、忘れる前にそのお弁当屋さんとの出会いを語っておきたいなと。


とある日の休憩中、周辺店舗の偵察に出ていた時に一軒のお弁当屋さんを見つけました。丁度ポケットに大量の小銭があり、偶にはまともなご飯を買うべきかと立ち寄ることに。

カウンターの元気なおばちゃんに早速注文。確かチキン南蛮弁当(サウザンドレッシングの様な独特なソースがかかっていた)を選んだと思います。

続いてお代を・・・というところで私は固まります。何と大量の小銭と思っていた半分以上がメダルでした(;´Д`) マジカヨ
そういやさっき迄メダルゲームをメンテしてましたね!(納得)


おばちゃんの「どうしたとねー?」という問いかけに何と答えるか迷いつつも素直に状況を説明。もし調理に入っていたら申し訳ないと謝罪しつつ注文を取り消そうとすると

「あーじゃあ次回持ってきてくれればよかけん、今日は弁当もって帰りー」

とチキン南蛮弁当を味噌汁付で渡してくれました。辞退しようにも「折角作ったけんね、食べてよー」と言われ何度もお礼を言ってその日は帰りました。

後日支払いとまたチキン南蛮弁当を買いにお邪魔した時はとても喜んでくれたのを覚えています。

それからおばちゃんがお店を畳む迄の間、同僚の分含めてしょっちゅう買い出しに行ってました。

同僚達も最初は付き合いだったと思うのですが、美味しい上に毎度具だくさん且つ味噌汁迄おまけしてくれる弁当に胃袋を掴まれたのかよく注文を出してくれましたね。

初見でメダルを眺めて呆然としている私があまりにも不憫に思えたのか、或いは不健康生活で顔色の悪さに同情したのかは今となってはわかりませんが、メダルが繋いでくれた出会いでした。

またおばちゃんのチキン南蛮弁当が食べたいなぁ(゚∀゚) ウマイゾー


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ゲーセン店員時代の実体験フィクションを都度書き溜めています(゚∀゚)


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