見出し画像

いま男性に必要なこと


男性だけが生きづらい世の中になってきているとか、今まで通り男性の権利を守って行こうと主張したいわけではありません。ただ、私が提起したい問題は、男性をひとくくりに考えてはいけない問題がある、ということです。そしてそれに対して提案したいことがひとつあります。

この記事からは多くのことを学びました。今、難しさを感じている男性が存在しているということです。そこには複雑な事情があります。

男性を作ってきた社会

難しさを感じる背景は、私が思うに第一に社会・文化的観点が考えられます。男性は優位性を持たされています。女性よりも進学や職業選択、出世においてはるかに円滑です。管理職は男性が選ばれ、給与も高水準。出産や育児を女性に任せることで、男性は優位性を得てきました。そういう文化であり社会であるため、自身の優位性に気づいていない男性は少なくありません。

第二に個人の観点です。社会に出る以前に、私たちは家庭で無自覚に性役割を学んでいます。男性は男性としてあるべき姿というものを自身の両親から直接的に間接的に学んできました。学校でも男性としての扱われ方に慣らされてきました。大人になっても同様です。力強くあること、感情的でないことが求められてきました。これは感情の抑圧という問題につながり、その結果、自分でも思ってもみない行動を起こしてしまう恐れがあります。

現代の生きづらさ

生きづらさと言ったら過言でしょうか。今や男性は性差別やジェンダーギャップの問題を解消するために今までと違った振る舞いが必要になっています。これまでコミュニケーションだと思っていた女性へのコミュニケーションがセクハラとなり、厳しさや大変さを乗り越えてこその成長だという価値観がパワハラになったりするのです。生きづらさはなくても息苦しさを感じているかもしれません。

男性が社会的に求められてきた望ましさは、個人の常識や価値観として内在化されています。それらを改めて精査し、改めていかねばならない状況に、拒否感や怒り、諦め、ショック、無関心など様々な感情や葛藤が生まれています。しかし、先の記事で触れているように、何か切迫した問題が起きないかぎり、そうした自分の内面の困難さに向き合う機会がありません。その切迫した状況とは、パワハラやセクハラといった職場の人間関係の問題や家庭の問題です。

孤立していく男性

結婚をして、育児をして、妻や子供達とも上手くやっていて、会社でのコミュニケーションもばっちり。そんな風にうまくやっているやつもいる。それ比べて自分はどうか。最近、妻と微妙に上手くいっていない。仕事もとりあえず日常の業務に追われている感じがする。しかし、大きな問題があるわけではない。まだなんとかなっている。

そう自分に言い聞かせて、また話さないことに慣れていく。人に涙を見せないとか、愚痴や弱音も吐かないのは当然です。だれも、仕事が辛い、苦しい、やめたいなんて言いません。誰かに話したとしても「でもやるしかないよ」「みんなそうやってがんばっている」「苦しいのはみんな同じだ」とそう言われそうで、また黙る。また、語らなくなります。そんな呪いがかけられているようです。

語って、とは言わない

これまで語ってこなかった男性に「さあ語って」とは言いたいわけではありません。私が提案したいのは、まずはもっと自分のことを知ってみませんかということです。自分のことはよくわかっているという大人がほとんどですが、自分に起きているということは意外にも気づいていないのです。

数年前にこんな話を聴いたことがあります。40,50代の営業マンがネイルサロンに通い詰めると。その理由は、もちろん営業マンとして指先まできれいに整え、印象に清潔感を添えたいという思いが建前としてあり、本音としては、そうした大義名分があって初めて、誰かに自分のことを語るということができるからなのだそう。つまり、男性は語るために語ることはできない生き物なのかもしれません。

一緒にやってみませんか

語る場のない男性のみなさんに、私はマインドフルネスを提案したいと思います。マインドフルネスは心のトレーニングと言われています。Appleの創始者であるスティーブ・ジョブズもやっていた瞑想という手法から宗教性を排除し、科学的に効果のあるとされているものです。

なぜ男性にとってマインドフルネスが必要なのか

このことついてお話ししましょう。マインドフルネスは練習をしている人が一か所に集まり、そこで瞑想をおこないます。その後、その瞑想の体験について話す機会がありますが、そこでは話しても話さなくてもいいのです。そうして、まず自分が何を考えていて、感じていているのかについて気づきます。自分に起きていることに気づいて初めて、語るということができるようになります。逆に言えば、何かを話そうと思っても、語ることが見つからなければ語れません。

マインドフルネスをやることによって直接的に問題が解決するわけではありません。しかし、ストレスや世界に向き合う自分が変わっていきます。その結果、男性としての自分に何が起きてるのかに気づくことができ、呪いを解き、ありのままの自分を取り戻していきます

初めては良いこと

何の経験もいりません。ビギナーズマインドという初心でチャレンジするということがとても豊かな経験につながります。毎月第2・4火曜日に無料体験会をおこなっています。気楽に、気軽にご参加ください。

そして、男性講師による男性のためのマインドフルネスの公式トレーニングであるMBSRを10月より開催を予定しております。世界でも日本でも男性限定は行われていない、初の試みです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?