カップラーメン事件
むかーし むかーし の結婚前の話。
モラハラ夫のビル(以下、ビルと略)と付き合い始めたころ
わたし達はシェアハウスにすんでいた。
シェアハウスといっても小さい家に何人も住んでるので
雑魚寝部屋という方がいいかもしれない。
そこにヨーロッパ人2人、日本人2人そして私とビル合計6人で住んでいた。もともとシェアハウスとして借り上げてあった家に私達が入った。一体今まで何人の人が出入りしたのだろうか・・・・でも当時はそれが珍しくはなかった。
今では考えられないような特大ブラウン管テレビと住人6人が座れない小さいソファがリビングルームにはあった。どういう風に生活していたかはっきり覚えていないが、快適ではなかったのは覚えている
キッチンスペースの横に個人の食品を入れる棚があり、棚に名前がかいてあった。もちろん人の物は勝手に食べてはいけない。
全世界共通ルールだと思う。
ある日、日本人のシェアメイト(S子)が
「棚に置いてた私のカップラーメンがないんだけどしらない?」とみんなに聞いている。
今でこそ日本のカップラーメンは近くのスーパーで購入できるが当時カップラーメンや雑貨などは日本の値段の3~4倍で日本の食べ物に飢えている私たちにとっては超貴重だった。さらにそのラーメン、S子の母親が日本から送ってくれた日本食の一つだったのでオーストラリアでは手に入らない。
ビル以外のシェアメイトのみんなはもちろん
「知らなーい」 と返事。
私とS子は顔を見合わせた。考えていることは同じだ。
そう、犯人は一人。
もちろん、ビル!!
ビルは外出中でS子は彼の帰りを待っていた。
2時間後、何も知らないごきげんビルが帰ってきた。
S子は待っている間に怒りがましたのか、すごい勢いで詰め寄る
「あんた!私のカップラーメン食べたでしょ。」
ビルは はっ とした顔をして
「ごめーーん、お腹がすいていたんだ」と。
S子はさらに詰め寄る
「お腹がすいていても関係ない!!あれは私の1番好きなラーメンで今日仕事終わったら食べようと思ってとても楽しみにかえってきたの。しかも私の棚にあったのになんで食べたの?!ありえない!こっちでは買えないんだから!」
S子の怒りは収まらない。食べ物の恨みは恐ろしいとはこのことだ。
ここは誤り通すのが普通だが、ビルは違う。
「お腹がすいてて仕方なかったし、そもそもそんなに大事ならなんで共有の棚に置いておくんだ。僕は今、金欠で死にそうだったんだ!同じ状況で目の前にカップラーメンがあったらお前も食べてるだろ!俺だって悪いなと思いながら食べたよ」
逆切れ…ね。その手がありましたね。しかもダメだってわかってて食べたって…
それを聞いたS子はさらに「この際だから言っておくけどここはシェアハウスだからなんでもみんなで共有するところだけど、食べ物は共有できないからそれぞれ棚があるの、ほかの人の食べ物を食べることは盗みなの。あと共有スペースを自分の場所って呼ぶのはやめて!毎回いうけど共有だからキッチンは使ったらちゃんと片づけて!!あなただけの場所ではないからね!」
普段からたまっていた不満も飛び出す。
そこからしばらくこの言い合いは続き・・・・
いつ終わるのかな、と思っていたら矛先は私へ
S子「だいたいキキがご飯食べさせたらいいんじゃない。」
私「そうかもしれないけど付き合い始めたばかりだし、彼働いてないけど政府からの援助は私の給料くらいはあるからお金は別なの」と本当のことを言った。
ビルは政府からの生活保護のお金をすべてビールとタバコに使っており当時から酒とたばこは大好きでお金にルーズ。生活保護のお金は2週間に一回振り込まれるシステムなのだか、ビルは1週間で使うのでいつも私にお金を貸してと言ってきた。そのたびに借金ノートに記入しながら本当に返してくれるの?と聞くたびに「俺のいえは金持ちだから大丈夫」とか、わけのわからない事を言っていた。そのことについては後程お話していきたいのだか、私もシェアメイトもこの話を一切信じていなかった。
結局カップラーメン事件は解決策もなく終息を迎えるのだがS子は共有スペースの食品庫を使わなくなったのはいうまでもない。
この時点で付き合いやめておけばよかったなあ。
こうやって思いだして書いていると兆候はあったんだなと思います。
自分で文字にしていくにつれて
なんでこんな奴と結婚しちまったんだ?と情けなくなるけど
過去は過去もうふりかえりません。
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
今でこそ私はモラハラ旦那の支配から無事に?
逃げ切って、時折フラッシュバックする程に辛かった経験ですら、
笑い話として記事にできるようになりました。
でも、この記事を読んでいるあなたが
「他人ごとじゃなく笑えない」と思えるほどのモラハラを旦那から
受けて苦しんでいるのなら、1人で抱え込むのは辛すぎるから止めて欲しいって思うんです。
だって、私も同じ環境だったから。私も1人で抱え込んでしまって、
誰にも相談できずに、20年もの長い月日を失ってしまったから。
今から将来のことを考えて行動していけば、
あなたは私みたいに人生の大切な時間を失わなくて済むかもしれない。
だから1人で抱え込んでしまって行き詰まる前に、
私に相談してみませんか?
モラハラで苦しむ人の手助けができれば、
私の20年は無駄じゃなかったって思えるので。
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