見出し画像

広島で原爆体験者の方のお話を1対3で聞かせていただいた思い出

わたしの通っていた中高では、修学旅行のほかに「広島研修」という旅行があった。広島の歴史を学んだり、提携校である広島女学院の方たちと交流したり、当然原爆ドームにも行った。いちばん記憶に残っているのは、被爆者の方々から直接原爆のお話を聞かせていただいたことだ。

被爆者の方の公演を大勢で聞くのではなく、わたしたち生徒3〜4人のグループにつき一人の被爆者の方が経験をお話をしてくださる、という、今思えばかなり貴重な経験をさせていただいた。

かなり前のことなので、細かい内容をはっきり覚えているわけではないが、直接その人の体験として聞く原爆の体験談は、本や映像で知るのとは違う衝撃があった。

その日はどんな予定で、原爆の瞬間はどう思ったか。その後の街の惨状や、被害を受けた方々、死んでいった方々がどんな状況だったか。歴史上の出来事、戦争の悲しい話ではなく、普通の女の子日常の中で起こった悲惨な原爆だった。まわりにいる他の人と同じように目の前に存在している彼女に、そんなことが現実にあっただなんとても信じられないような気がした。でももちろん現実だということもわかっている。

二度と起こってはいけないことだ、という意識をあらためて

何十年も昔のこととはいえ、そんな残酷な出来事をあらためて口にすることはつらくないだろうかと思った。よくその中で生き延びて、ここまで長生きしてくださったなとも思った。

後で同じグループの子に、ぐみが真剣に聞いてるから途中からぐみのほうを向いて話してて二人の世界だったよと言われたが、そんな大切な話、真剣に聞くしかない。

お話してくださったのは、当時で80歳くらいの方だったから、もう生きていらっしゃらない可能性のほうが高い。彼女たちはどうしてお話してくださったのか、想像する。二度と起こしてはならない、語り継がねばならないという思いがあったのかもしれない。お話していてつらい時もあったのではないだろうか。 

原爆のことは思い出したりお話されたくないという方もいらっしゃだだと思う(無理もない)。そんな中、小娘だった私たちに大事な、大変な経験をお話してくださったことにあらためて感謝する。

物理的に、戦争を知っている方から直接お話を聞ける機会は少なくなっていく。今まだ可能なら、チャンスがあれば聞いたほうがいいと思うし、そういう機会がないと愚かさを忘れてしまうようなこともいけない。

また、後で知ったが私の中高は戦争であったことを伝えるのに非常に力を割いていた。731部隊やひめゆり学徒隊のこと、日本側に非があることについても重点的に伝えた。どこでも教えるものかと思っていたが、友人に「それを中高生に教えるってなかなか渋いね」と言われ、学校特有だったと知った。そのことにも感謝したい。 

学校の先輩(面識はない)が同じ広島研修についてお話されてる記事があったので。確かこの方数学オリンピック優勝してたすごい方な気がする。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?