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秋のハートフルコンサート

小・中学生が演奏する地域主催のコンサート

11月下旬、秋も深まりゆく土曜日の午後、3年ぶりに秋のハートフルコンサートが中学校の体育で開催された。

中学生の吹奏楽部のよる演奏や、小学校6年生の楽器、お琴、太鼓の演奏、そして地域の少年少女合唱団が出演。

保護者や地域のお年寄りを招いての小さな演奏会?発表会?といった感じのこぢんまりとしたコンサート。

会場は地域のお年寄りも多く、子供たちの演奏に楽しそうに耳を傾けている様子があちらこちらで見られた。

私の娘はこの中学校で教員、
そして吹奏楽部の副顧問をしている。

教員としては2年目。学生の頃は、吹奏楽部に中学生から大学まで所属し、テナーサックスを吹いていた。

テレビに出るほどの強豪校ではなかったが、全国大会の経験もある。

私は娘の演奏するステージには必ず足を運んでいた。ほぼ365日、朝から晩まで練習。

平日はもちろん、学校の長期お休みも、土日祝もお弁当作り、駅までの送り迎えと約10年間、サポートの毎日だった。

この日、初めて娘の中学校へ社会科見学を兼ねて、娘が副顧問をしている吹奏楽部の演奏を
楽しんできた。駅から歩いて中学校へ。

久しぶりに耳にする学校の校舎から漏れてくる
楽器の音、体育館での音出し、娘が学生だった頃のことを鮮明に思い出した。

その娘は、今では演奏側ではなく裏方として相変わらず機敏に走り回っていた。(この機敏な動きは家では見たことがない・・・)

あの頃はビデオカメラを手に良い席を確保しようと早くから並んだり、良い映像を残すことに必死だったり、ファインダー越しに娘を見ることがほとんどだった。

必死にスマホで撮影している生徒の保護者を見ると昔の自分と重ね合わせる。

今日は、もう必死に撮影することもない。シンプルに子供たちの演奏を楽しむことに集中できた。

・部員28人。
・練習は週4日。
・コロナの影響で練習時間も限られている。

娘の将来の夢は学校の先生だった。
そこで弱小吹奏楽部を全国大会へと押し上げる指導者になる!と言っていた。

学校の先生になるという夢は叶えた。しかし、教員の仕事は日々、あまりにも膨大なため部活の指導まで手厚くできないのが現実のようだ。

まして、コロナ禍の限られた時間でいかに効率良く練習するか、生徒も指導する先生方も大変だと思う。

この日の演奏について素人の私の感想
・決して上手かったとは言えない演奏。
 (でも一生懸命さは伝わった。)
・音は出ているが、中低音の安定感がない。
・演奏した中の一曲のアレンジがイマイチ
 (選んだ楽譜が悪い。)
・表情が固い。
・もっと音楽を楽しんでほしい!

このことを娘に伝えてみた。すると、こんな言葉が返ってきた。

娘から返ってきた言葉

「もともと、生徒全体が大人しい性格の子が多いのもあるけれど、コロナの影響で人前で演奏する機会がなくなってしまった事が子供たちに、かなり大きな影響を与えている。」

「自分もそうだったように、人前で演奏するのは緊張する。緊張するのは当たり前。
でも、場数を踏めばその緊張に慣れることができる。最近では演奏できる場所や機会が数少なくなってしまって生徒は緊張から表情も固くなってしまう。」

「演奏している時にお客さんの楽しんでくれる様子や反応を直にそして、多く感じることが出来れば、純粋に生徒自身が音楽を楽しめることができるのだけど……。」

なるほど・・・。

吹奏楽、お琴、太鼓、合奏、合唱、どれも子供たちの演奏は素晴らしかった。

主催者の皆様もコロナ禍での開催は、感染症対策の面でも大変なご苦労があっただろう。

しかし、学校や地域など子供たちが音楽を演奏できる場をもっと、もっと増やしてあげてほしい。

そして、子供たちが音楽を楽しめる環境が増えることで今後、モチベーションを上げて練習し、自信を持って演奏することができる方向へ繋がっていってほしい。

音楽を心から楽しんでほしい。そう思った1日だった。


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