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〔台湾シナモンリーフティー〕ができるまで。

台湾シナモンには前回の記事でも紹介したように、葉っぱに豊富な栄養素が含まれています。台湾では歴史的にそれらを東洋医学の漢方の材料として処方する文化が今でも残っています。民間療法的な使われ方はされてきた台湾シナモンですが、近年その他の使用用途が模索された結果、様々な新しい商品の開発へとつながったのです。

1. 台湾シナモンの悲しい歴史

台湾北部茶の生産で有名な三峽(サンシャ)の台湾シナモン林

台湾シナモンにはちょっとした悲しいエピソードがあります。時は1999年9月21日、台湾中部の山間部でマグニチュード7を超える大地震が発生しました。その結果、土砂崩れや土石流が多発しあたり一面の民家を飲み込むという悲劇に見舞われました。震災の後、政府は山の斜面が安定する様にと土砂崩れの防止に効果のある台湾シナモンの苗を農民に数多く配布し、この品種の経済的価値及び土砂崩れ防止効果を訴えました。その結果、多くの農民が政府の言葉を信じ自身の土地に苗を植えることとなりましたが、実はそれからしばらくたって、なんと政府が配布していた品種は実は台湾シナモンではなくてニッケイモドキという品種であったことが発覚しました。このニッケイモドキの葉は辛く食用には向かず、また外来種であったため付近の生態系を脅かす可能性がありました。これを知った農民たちの落胆は想像に難くありません。この様な風評を受け、貴重な作り手である土地や山を所有している農民たちの台湾シナモンに対するイメージは悪化してしまったのです。ですがその後地道な活動の影響もあって、徐々に台湾シナモンとニッケイモドキが全く異なる品種であるという認識が広がり、再度植林を試みる農家の方々が増え、現在に至ります。

桂guiで使用されている台湾シナモンは台湾北部の山間部三峽及び、中南部に位置する南投で収穫された葉を使用しています。どちらも農薬不使用、太陽をたっぷり浴びて育った力強いエネルギーを秘めています。


2. 台湾シナモンリーフティーの製造

収穫した葉は、ザルに上げて水分を飛ばした後煎られて香ばしくなる。

台湾シナモンの収穫時期は春頃、まだ本格的に暑くなり始める前に葉のみを木に登り手で丁寧に収穫します。その際、近くの農園から農薬などは飛んできていないのかなどの詳しい成分分析も欠かしません。口に入れて楽しむものだからこそ、食の安全には特に注意しています。

釜で均等に火を加えて煎ると甘い香りが漂う茶葉になります。

焙煎後の台湾シナモンの葉は、私たちが想像する様な一般的なシナモンの香りとは異なり、深い熟成した甘さとどこかほろ苦いお茶の香りをも併せ持った味わい深いフレーバーを持ち合わせています。それ故、普段はシナモンの香りが苦手だという方々もこのお茶だけは飲めるという嬉しいフィードバックをいただいています。台湾シナモンリーフティーの開発で一番の課題であったのがこの焙煎。葉のもつ自然の甘さ、アロマを殺すことなく最大限に引き出せる温度や焙煎時間を求めるのに多くの時間を割きました。そのおかげで現在のとろけるような甘美な甘さが特徴の素晴らしいフレーバーを再現することが可能となったのです。

3. 台湾シナモンリーフティーの効果

黄金色の透明なお茶には豊富な栄養素が含まれています。

台湾シナモンの葉にはどのような効果が期待できるのでしょうか。これは私たちが最も多く尋ねられる質問の一つです。漢方でも使われている台湾シナモンの葉(土肉桂)には以下のような効能があると考えられています。

  1. 血糖値を下げるのをサポートする

  2. 睡眠の質の向上

  3. 胃腸のバリアを高める

  4. 憂鬱な気分を抑える

台湾では烏龍茶の栽培が盛んで、お茶を飲むという行為が日本に比べてよりポピュラーです。その反面、台湾の方の中にも不眠症の問題に悩まされて夜のリラックスタイムにもカフェインの入ったお茶は飲むのを控えているという人も少なくありません。そんな方でも台湾シナモンリーフティーは問題なく取り入れていただけます。100%カフェインフリーであることに加えて、睡眠の質を高める様な働きがあると言われており、スムーズな寝入りに導いてくれる心強いアイテムです。

また、血糖値を抑える効果があることから糖尿病を患っている方にも是非試していただきたいと思います。普段甘いものの摂取など制限があるかと思いますが、台湾シナモンの葉は元々天然の甘味成分が微量に含まれているおかげでお茶を淹れてもその仄かな甘味が口いっぱいに広がり幸せな気分になれます。

焙煎を経て琥珀色へ変化した台湾シナモンの葉

〔まとめ〕

今回は、台湾シナモンがどの様な経緯でお茶へと生まれ変わったのかそのお話をシェアさせていただきました。次回は、私たちのブランド〔桂gui〕の誕生秘話についてご紹介していきたいと思います。台湾シナモンリーフティーに興味のある方は、こちらをご覧ください。(日本への配送も可能)


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