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『バッドエンド』が好きな話 



はじめに

私は物語が好きだ。
子供の頃から多くの物語に触れ、たくさんの感情をもらってきた。

たくさん触れてきたから思う。世にある物語の9割はハッピーエンドだと。

なぜそう言えるのか?
多くの人に受け入れられるためには、快いものでなければならないからだ。その為、多くの物語はハッピーエンドであると考える。

ハッピーエンドがもたらしてくれるものは多い。
生きることの素晴らしさであったり、仲間の大切さ、今ある日常の素晴らしさを教えてくれる。ハッピーエンドの物語が私はとても好きだ。

しかし、バッドエンドの物語はもっと好きかもしれない。
正確にいうと、バッドエンドを無性に体が欲するときがある。

バッドエンドのもたらしてくれるものはろくなものがない。
生きていくことの辛さ、都合よく行かないことへの虚しさなど前向きな気持ちとは程遠いものしかもたらしてくれない。
でもなぜか、とてつもなくバッドエンドに惹かれるのだ。

今回は友人に話してもあまり共感を得る事ができない本話題を、noteに書いたら共感してもらえるかもしれないと考えた為、書いてみる。


好きなバッドエンドコンテンツ

私が好きなバッドエンドコンテンツの一部についてまず紹介したい。

ゲーム ドラッグオンドラグーン

【概要】
マルチバッドエンディング搭載で有名なゲーム。
スクエニが発売する剣×魔法×竜の物語という事で王道の物語をイメージして買ったが、まったくそんなゲームではなかった。
段々と世界が終わっていく様が圧巻の一言。ヨコオタロウ作品は大体暗くて好き。

マンガ ヒミズ

【概要】
「普通に生きたい」という思いを抱える中学生が主人公。
残念ながらその思いはかなわず、とにかく普通でない生活を送る事になる。
周囲の人間に恵まれ、途中救いを得られそうになったがそうはいかず。
最後の展開は非常に心に来る。元気な時に読んだ方が良い。

マンガ デビルマン

【概要】
親友2人組がいろいろあって対立。
普通の話なら和解して真の敵を倒すために共闘しそうなものだが、全然そんなことにはならず。
ヒロインがかわいそうすぎて胸にくる。


なぜ好きなのか?

静かさ

バッドエンドは見終わった後、胸にぽっかり穴があいたような虚しさが感じられ、静かな気持ちになる。

また、「なぜこうなってしまったのか」を突き付け、考えることを強要してくる。

虚しさを抱え、感傷に浸りながら考え、悦に浸る時間がなんとも好きだ。

リアルさ

バッドエンドを迎える物語は、とにかく現実的である。

逆境はしっかり逆境のままで、起死回生の手は存在しない。
なまじ手があるとしても、多くの代償を伴うことが多い。

「何かを得る為には何かを犠牲にしなければならない」というハードでリアルな世界を体現している所が好きだ。

おわりに

毎日毎日暗い話に触れたいわけではないが、たまに無性に欲しくなるバッドエンドについて書きました。

ハッピーな物語だけでは満たせない私と同じ体の人がいたら、いいねして頂けると嬉しいです。

それではまた。

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