連載『オスカルな女たち』
《 胸騒ぎ 》・・・18
「あ~まぁ、場所が場所だからなぁ、仕方ないか。できものは治った?」
「ん~まだしこりがちょっと」
「そうか…この先また悪さしないといいけど」
言いながら真実(まこと)は襟足の辺りをかいた。
「いっそ両方つるつるにしちまえば?」
「マコちゃん!」
「はいはい、ごめんよ」
「もう生えてこないってことある? あ、別にだれに見せるわけでもないけど…」
言い訳じみた言葉を発して、先ほどの「秋山」の話を思い出してしまっては顔を赤らめる。
「大丈夫だと思うぜ、若いんだし。年寄りなら生えてこない可能性もあるが、まだ大丈夫だ」
「そう」
安堵するつかさに、真実は、
「なぁつかさ。織瀬も言ってたけどさ、別に恋したっていいんじゃないか?」
そう語りかけ、
「リハビリももう、充分だろ」
そう言って微笑んだ。
*初めから読み返したい方はこちらからどうぞ( *´艸`)
いつもお読みいただきありがとうございます とにかく今は、やり遂げることを目標にしています ご意見、ご感想などいただけましたら幸いです