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禅の館「鈴木大拙館」拝観

週末に2泊3日、GOTOトラベル活用で石川&白川郷に行ってきました。

目的のうちの一つは、石川県に2つの思想ミュージアムがあること。同行した妻に無理をいって寄らせていただきました。

一つは「鈴木大拙館」(金沢市)。もう一つは「西田幾多郎記念哲学館」(かほく市)。

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鈴木大拙館は、MoMAの建築でも名を馳せる石川県出身の「谷口吉生」、西田幾多郎記念哲学館は建築の鬼才「安藤忠雄」という日本を代表する稀代の建築家が創造した必見の建築でもあります。

まずは、鈴木大拙館の紹介です。


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鈴木大拙は、英語を自在に操って海外で禅の思想を広めた思想家として有名。

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私自身はスティーブ・ジョブスの自伝にて逆輸入の形で知りました。アップルの「シンプルなものこそ最も美しい」というミニマムデザインは、間違いなく「禅」の影響を受けており、そしてそれは鈴木大拙(と彼に通じる禅の思想)を通してでもあるのではないかと思います。

とはいえ私は禅とは全く縁がありませんが、今回の旅行で最も感動した観光スポット(といって良いのかどうか?)はどこかと聞かれれば、一寸の迷いなく鈴木大拙館と答えます。

ここは、とにかく精神が浄化していくような素晴らしい空間です。

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彼の軸や自筆のメモなど、大拙にまつわる資料はもちろん展示してあるものの、最も感動するのは、谷口さん設計の、このヤカタが醸し出す「アトモスフィア」です。

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特に訪れた日は、強い雨が断続的に降っていたこともあり、街中にある小さな空間とは思えないほどの異空間。

全く外部環境が目に入らない。

今でも数日前のあのヤカタでの映像が目に浮かぶし「また行きたい」という強い衝動が続いています。

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 谷口さんの建築の意図は、日経新聞の私の履歴書でも彼自身言及しており「ああそうなんですね」と後で改めて読んでみて納得。

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大拙の思想の底流にある「静寂」「自然」「自由」といった概念を体感できると谷口さん自身コメントしている通り「静寂」に包まれた「自然」の雨の音、風の音、
木々の揺れる音、水の音、そして時たま飛び出す謎の音。

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そして心の「自由」がやってくる。

是非体験してもらいたい。そんなヤカタでした。

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*写真は一部絵葉書使用(撮影禁止エリアのみ)

#日経COMEMO #NIKKEI


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