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メダリスト【#マンガ感想文】
最近読んで面白かった漫画の話。
小学5年生でフィギュアスケートを始める女の子の話。
漫画との出会いは、池袋駅の階段から見上げる広告。
自分が見かけたのと同じ広告を撮ってる人がいたのでツイートを引用拝借。
JR池袋駅なう
— 大呂亮TairyoRyo (@tairyo009) December 24, 2022
#漫画メダリスト pic.twitter.com/yNwyewtDkQ
最初は、若い男の子2人の物語なのかと思ってた。
写真の右が爽やか熱血主人公、左がクールで時折ちょい毒を吐くライバル、的な。
この漫画、2~30代の男性キャラが結構若く描かれている。
なので、広告の情報だけでてっきり高校生くらいなのかと勘違いしてた。
自分がやってこなかった競技であってもスポ魂漫画は結構好きなので、
きっとこれも面白いだろうと期待はしてた。
で、公式が一部無料公開してたのでありがたく読んでみた。
無論、まんまと全巻そろえることになるのだが。
主人公の名前は結束(ゆいつか)いのり。小学生の女の子。
この時点でまず衝撃。
後から分ったことだが、広告の男性2人はそれぞれがコーチ。しかも結構若い。
とはいえ、フィギュアスケート界では大学卒業あたりのタイミングで競技選手を引退する人がほとんどという現実を知り、これもまた衝撃。
競技選手とプロは違うとか、この漫画の中でかつてレジェンドと呼ばれたような人も28で引退とか、
サッカーとかの競技以上に年齢が厳しい世界なのだと知った。
サッカーなら30代でも選手やってる人はまだまだいるしね…
で、いのりちゃんのコーチになるのが広告右の爽やか熱血主人公(だと勘違いしてた人)。名前は明浦路(あけうらじ) 司。いのりちゃんに苗字を覚えてもらえない。ちなみに爽やか熱血なのはガチ。
この話、開幕から結構しんどいことが多い。
いのりちゃんは勉強が苦手だったり忘れ物をよくしちゃったりしてクラスで煙たがられてる。
お姉ちゃんみたいにスケートをやってみたいけど、そのお姉ちゃんが過去にスケートで骨折してしまった経緯がありお母さんがやらせてくれない。(意地悪ババアとかではなく)
コーチの司先生は元々アイスダンスの選手。スケートに出会ったのが中学生、しかも経済的な事情で専門のクラブに所属ができず、完全に独学でスケートを始めた。
本当はフィギュアスケートシングルの選手になりたかったが、道半ばで夢を諦めアイスダンスに転向。
ある縁があってスケート教室のアシスタントコーチの仕事を務めることになる。
そんな二人が出会ったことからお話が始まる。
いのりちゃんがスケートを始められるようになるまでに結構な困難が立ちはだかり、しかしそこがまたドラマチックである。
司先生のクラスに母に連れられてきて、いろいろ説明を聞いているときのあの顔がすごくやるせない。
「どうせこの子には無理」という態度を見せる母親とコーチ陣のやりとりを、すごく辛そうな顔をして聞いている。
もうそれだけでアカンのです。
しかし、「いのりちゃんには、自分のように人並みにスケートをやれないことを後悔させたくない」と、司先生の情熱もすさまじい。
言葉じゃ足らないのでとりあえず無料のやつ読んでください。
上にスクロールする手間がもったいないのでもう一度リンク載せておきます。
振り返るな。迷わず進め。
自分の口で、勇気を出して「スケートをやりたい」っていのりちゃんが言葉にするのがね。
オジさん、目頭が熱くなってしまう。
フィギュアスケートのことはよく知らないで読んだけど、結論、全く問題無い。
競技の特性や採点基準、今のフィギュアスケート界の実情などはわかりやすく説明される。
大人の世界だけじゃなく、いのりちゃんのような小学生レベルの大会についても注釈があるので、話の解像度が低くならずに読み進められる。
3回転ジャンプや2回転ジャンプにもいろんな種類(サルコウ、ルッツ、アクセルなどなど)があるけど、一応の説明はある。(理解できなくても大筋は大丈夫)
アクセルは半回転分多く跳ぶので他より難易度が高いくらいが頭に入っていればヨシ。
いのりちゃんと同じ目線で司先生に教わろう。
オリンピックとか、現実のフィギュアスケート観戦がもっと楽しくなるはず。
無料公開分だと、最初の大会の終わりあたりまで読める。なかなかキリが良い。
いのりちゃんが演技を終えた後、お母さんに抱きしめられるシーンで嗚咽が出た。
そのタイミングでkindleの既刊分全巻買い揃えることを決意した。
ストーリーとかつらつら書くとただのネタバレだし、名シーンのコマ抜きとかすると著作権の問題があるし。
ブログで本や漫画の感想・オススメを書くのって実はかなり難しいなぁ。
だがなんとかしてこの面白さを伝えたい。キャラクターの魅力を伝えたい。
良い書き方はないものだろうか。
どのキャラクターも大変魅力的なのである。
いのりちゃんがノーミスで演技し切った後とかの笑顔で泣けるんですよ。
「頑張ったなぁ。良かったなぁ。」
…実物を読むのが一番の近道なんだけどさぁ。
フィギュアスケートは
奇跡を見守るスポーツなんだ
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