数理モデル思考で紐解く RULE DESIGN -組織と人の行動を科学する- #読書記録
なんで買ったの?
Twitterで情報が流れてきたので買ってみた。
現状、特に組織づくりに携わってるわけではないが、世の中のいたるところで定められた大小様々なルールがうまくいく・いかないにどんな原因があるのか知ることには意味がある気がした。
どんな本?
ルールというものは世の中のいたるところに存在し、適用範囲の広さや締め付けの強さ、賞罰の有無などなど実に様々である。
しかしルールが作成者の思うような成果を上げてくれない・それどころかネガティブな効果が助長されてしまい本末転倒となるケースも決して少なくない。
数理モデルの考え方を根っこにおいて、上手く成果を挙げられないルールの原因を紐解き、分類し、どうすれば避けることができるか。
あるいは、どうすればよりベターなルールの制定ができるのかを説明している。
その他感想
一点注意なのだが、本書においては「数理モデル」という言葉を用いながらも、具体的な統計解析の手法などを説明しているわけではない。
いくつかの人間の行動心理にまつわる実験の紹介もされているが、細かい理屈や実験の詳細の部分は端折られており、「実験の結果、このようなことがわかった。つまり特定の状況においては人間の心理はこのように働くと考えられる」と文章と簡単な図で抑えられている。
数学的アプローチを具体的に突き詰めたい人にとっては欲しい情報が載っているとは言えないかもしれない。
しかし、
「新たに制定したルールは上手く機能しているのか?」
「良かれと思って制定したルールがなぜうまく作用しないのか?」
「一見上手く機能しているように見えるが本当にそうであると断言して良いのか?」
ルールを作る側であっても適用される側であっても、そのルールに対して「納得感」を持つ必要があるという点はよく理解できた。
自分は組織のルール作りを担ったことはないが、その時が来たら今回の知見が活かせるようにしたい。
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