明智 (Naoko Akechi)

北海道の東部で田舎暮らし。小さい頃から詩を書くひと。ここではエッセイや詩、日々思うこと…

明智 (Naoko Akechi)

北海道の東部で田舎暮らし。小さい頃から詩を書くひと。ここではエッセイや詩、日々思うことを書き連ねてゆきます。

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最近の記事

夏のトンネルと幻

道東の町釧路では夏、お盆を過ぎた頃からビアガーデンならぬヒアガーデン(=冷やガーデン)というイベントが開催される。 冷涼な気候を生かし、あえて寒い中外でお酒を飲もうぜ!という、釧路人の矜持「短い夏は限界まで気合いで楽しむ」を体現したイベントだ。 釧路人にとって夏がどれだけ限界と気合に満ちているかというと、気温15度の段階でBBQをし始めてしまうほどである。 そう、15度を過ぎれば夏。そこから25度前後まで気温が上がり、7月から8月末にかけ、その短い命を終える。我々は蝉のように

    • 今ベストを尽くせ

      私はプレミアム契約をするほどのYouTubeヘビーユーザーなのだが、 もう何年も前からNaokiman Showが大好きで、更新がなくてもお気に入り動画を集めたオリジナルプレイリストで毎日過去動画を楽しんでいる。 (最近ついに決心してオンラインサロンにも入会し、そちらの動画も見まくって大変ハッピー) 彼のセカンドチャンネルは最近めっきり対談動画がメインになっているのだが、その中でもネイチャージモン(寺門ジモン)さんとの対談からはたくさんのパワーをもらった。 いわゆるスピリチ

      • 昨日、龍の夢を見た。 銀色と金色、二匹が薄暗い腐海の地下のようなところにゆったり横になっていて、うっすら瞳を開けて私を見ている。 私は抱いていた銀色の双頭の龍をその場にお返しする。 龍は薄く輝いていて、清々しく神聖な空気に満ちていて、とても厳かで美しい光景だった。

        • 誰かが

          いつだったか、「どうしたら相手を許せるかなんて考えなくてもいい。神様は全てを許してくださるのだから、相手のことは神様がもうすでに許している。だからあなたはそのままでいい。」という旨を、聖書の解説本かなんだったか、読んだことがある。 ふと思い出して、ああ、そんな風に誰かを許せないままで居る自分すらも、神様は許してくれているんだよなぁ……と思った。私自身は生粋の仏教徒であるけれど。 宗教は世界に色々あって、色々な問題も起きている。それでも私は、宗教というものに対する興味が尽き

        夏のトンネルと幻

        • 今ベストを尽くせ

        • 昨日、龍の夢を見た。 銀色と金色、二匹が薄暗い腐海の地下のようなところにゆったり横になっていて、うっすら瞳を開けて私を見ている。 私は抱いていた銀色の双頭の龍をその場にお返しする。 龍は薄く輝いていて、清々しく神聖な空気に満ちていて、とても厳かで美しい光景だった。

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        • 詩の作品
          11本

        記事

          矛盾でしかない道

          3月の記事(ワクワクして生きたい)より3か月が経過。 この本の影響で通い始めたボランティアはどんどん楽しくなり、すっかり週末の習慣と化している。 新しい人間関係も出来つつあり、たくさんの刺激を受ける日々だ。 特に言語に関して。 自分にとって「英語」とは何か。本来の目的は、どこに興味があったのかを見つめ直している。 それ以外にも、日本語を教えるにあたって母語が英語圏外の人たちと向き合うとき、英語という選択はありなのか。いや、世界共通語としての英語が果たす役割を考えると…でも今

          矛盾でしかない道

          読書感想 大阿闍梨の掃除術

          光永圓道『比叡山大阿闍梨 心を掃除する』を読み終えた。 まろやかな語り口が非常に親しみやすく、スイスイ読み進めることができた。千日回峰行とは、また北嶺大行満大阿闍梨とはいかなる存在かということを改めて知ることで、私の中に漠然と存在していた「苦行」に対する負のイメージが払拭された。 また作中にあった「千日回峰行は歩行禅の究極の形」という言葉に、千日回峰行という選ばれし者のみが成し遂げることのできる苦行と、平凡に過ぎてゆく自分の日常は全くの別世界だとは言い切れないのでは…と感じる

          読書感想 大阿闍梨の掃除術

          静寂に閉じ込めてみる

          疲れている時に限って、見たいものもないのにダラダラとyoutubeを見てしまったり、聞きたくもないのに睡眠用BGMを探してしまったりする。 そういう時は大抵眠りの質も悪くて、夢見も寝起きもすこぶる悪い。 余計に精神状態が落ち込んで、それがまた娯楽を探しに拍車をかける。 動画や音楽の合間に目に付いたshortをクリックして、どんどん夜が更ける。こんなはずじゃなかった。つまらない。眠い。寝たくない。やめたい。やめられない。あと少し。……心がどんどん落ちぶれて、またずるずると求め始

          静寂に閉じ込めてみる

          GWを振り返る(無印行きました)

          今更の振り返りだが、ゴールデンウィークは最寄りの無印良品へ出かけた。 最寄りと言っても十勝・音更町は95km先、時間にして2時間ちょっと。 北海道民の感覚としては「ちょっとメンドクサイけど行ってくるわ(よっこいしょ)」くらいの距離だ。 昨年11月にオープンしたばかりの店舗は広く、駐車場も十分。 多少の混雑はあったものの、スムーズに買い物を終えることができた。 私の購入品は夏用のワンピースと、掃除用具入れ用のバスケット。 一緒に行った母のススメで発酵導入美容液。 お目当てだっ

          GWを振り返る(無印行きました)

          桜前線のおしまいに

          庭の桜が咲いた。 数年前に一度選定をしたため花数が減っており、 今年も風に飛ばされて引っ付いた毬のように、少しだけ咲いた。 しかし、真っ白とも桜色とも言えない、空の青すら映しているような曖昧な色合いが、何物にも代えがたい存在感を放っている。 枝いっぱいに咲く満開の桜も美しいけれど、こうして慰めのように、ぽそりぽそりと咲く桜も美しいと思う。 北海道の控えめな春に良く似合う、我が家の桜である。

          桜前線のおしまいに

          不安と丁寧、自由になるための思案

          仕事に対する不安が高まるたびに、自由がほしい!と心が叫び出す。 しかし、自由とはなにか。 仕事が忙しくなると決まって焦り、先延ばし癖ならぬ「前倒し癖」が出現。その日やらなくても差し支えない仕事にまで手を出してしまう。当然、時間と苛立ちに追われ、その繰り返しがストレスとなり、自分で自分の首を絞めている有様。 あまりの息苦しさに「もう仕事やめたい…やめて自然の中で丁寧に自由に生きたいよぉ…」などとのたうち回るのだが、結局環境を変えたところで自分が変わらない限り同じことを繰り返す

          不安と丁寧、自由になるための思案

          食を巡る

          私にとって食とはなにか。 夕方時になるといつも食べることばかり考えてしまう。 一日の疲れで食欲がピークだ。 料理は好き。 「これをあれと合わせたら…」 「あれをこのソースで和えて、あれもこれも加えて…」 そんなことを考えながら食べるのも好き。 気に入ったレシピはノートに書き留めておいて、「次はどれを作ろうかな」とページをめくる。 ところが、今は中々時間が割けない。 病気の影響で疲れやすい体に、労働時間が伸びて中々抜けない疲れ。 家庭内の事情とか、やるべきこととか、色々重な

          石炭町の燃える鳥

          ズリ山というものがあります。昔、石炭を取った残りのクズを捨てていたところです。 ある日一人の炭坑夫がズリ山の下の方で寝転んでおりました。 俺たちの掘った石だ、でもこれも大地の恵みにちがいねえ。ただ火にかけるために、銭のためだけに、俺は黒い綺麗なもんを地の底から掘って、こうしてクズを捨てている。 そう思いながら寝転んでおりますと、西の方から妙に白く光る何かが、ヨロヨロと飛んできます。 なんだべ…白鳥の季節でもなし… 光る鳥は男のすぐそばへ、ほとんど雪崩れ込むように落ちました

          石炭町の燃える鳥

          良品週間と物欲

          無印良品週間が月曜日で終わろうとしている。 今回の私の購入品は、充電器とケーブル、ケーブルケース、メッシュポーチ。 他にも欲しいものはあったが、予算との格闘を勝ち抜いた精鋭たちだ。(色気がないなあ) これらは次の旅行で大いに役立ってくれるに違いない。 片っ端からお気に入りに登録している時間は楽しいが、購入する段階になって怖気付く…その程度の物なら今の生活に必要がないのだ。 予算の壁を破ってでも「欲しい!」と感じさせるもの。それはきっと実用的とはかけ離れた「何か」なのだろう。

          良品週間と物欲

          日常で非日常

          「旅したい欲」が高まり、有給を使って地元のビジネスホテルに泊まる。 ドーミーイン系列なので温泉付き。 素晴らしき自家源泉。 塩化物泉の低温泉で飽きずに長湯することができた。 部屋では読書や刺繍を。 夜は母と合流して眺めのよいレストランで夕食。 日常を非日常に変える努力、こんな休日もたまには良い。

          【詩】水のみち

          誰かの聲に呼応して 胸が 髪が 瞳が ブルブルと揺れている 私と誰かの間にある 無限色した水が波打つ ほ、と吐き出せば暖かく ふ、と吐き出せば鋭く あ、と気を抜けば冷たく 塩辛い(あるいは無味の) 水が視界や呼吸から絶え間なく滲み出すのを 誰もが知っているはずだ 湯船を埋め尽くす柔らかな温度も 乾きを潤す天の恵みも ある日牙を剥く冷徹さも 私は知っている 知っていながら生きるため 蛇口を捻る毎日だ 渦巻く 打ち寄せる 暴き出す せき立てる 「逃げろ」 「生きろ」 「

          【詩】水のみち

          ワクワクして生きたい

          苫米地英人『頭のゴミを捨てれば、脳は一瞬で目覚める』を読み終える。 自らの抽象度の高さを知り打ちひしがれたけれど、そこを乗り越えるとすんなり受け入れられた。 そして人の心理はここまで論理的に表現できるのか!と博士の手腕に驚嘆。説得力しかない。 頭の回転のとろい私はついていくのに必死で、途中知恵熱で寝込むほどだった(誇張でなく)。 ゴールを設定し、そこまでに必要のない頭のゴミ(感情・自己イメージ・評価等)は捨てて良いという博士の考え方は「本当に必要なものを持つ」というミニマリ

          ワクワクして生きたい