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【詩】『Your Song』

(僕の歌は君の歌)


鍵を探していた
あれがないと先に進めない
ホワイトマーカーで書いた頭文字が
掠れて残る小さな鍵

歌を書きたいんだ
君の歌をね

君を探して彷徨う街は
大学の校舎が点在する古い街
街自体がキャンバスのようなもの
一番古い校舎の階段下ベンチに君を見つけた

ヘッドフォンをして目を瞑っているから
肩を掴んで揺すってみたら
ブーツの先で蹴っとばされた

  鍵を見なかったかい
  探してるんだ

君は大きめのキャンバストートに手を突っ込み
それを取り出すと僕に向かって放った
シルバーのキーホルダーに繋がれた
見覚えのある幾つかのキー

僕の探していたキーといっしょの円環リングには
見覚えのある指輪リングがぶら下がっている

  そいつも一緒に持ってってよ
  自分じゃ捨てられなくってさ

ホワイトマーカーで書いた頭文字が
掠れて残る小さな鍵と..…
そいつらを外してポケットに突っ込んだ

歌を書きたかったんだ
僕の歌をね

ギターケースの鍵を探していたんだ
やっと見つかったと思ったら
歌がうまく思い出せないんだよ

忘れっぽくてごめんね
  


I hope you don't mind, I hope you don't mind
That I put down in words
How wonderful life is while you're in the world

難しい話は抜きで聞いてほしいんだ
マジで白状してしまうけど
この世界に君がいるってだけで 僕は最高に幸せなんだ

"Your Song" by Elton John(筆者訳)



久しぶりに詩を書いてみました。
ご存じ、エルトン・ジョンの『Your Song』オマージュです。

 
ではでは。


 

#YourSong
#エルトン・ジョン

 

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