見出し画像

No.20【試合分析】トッテナム対ブライトン(23/24-第24節-2月11日)

割引あり

前半

 スタメンは以下の通り。

スタメン

 トッテナムは、サールがスタメンに復帰。ソンフンミンもベンチに加わっており、ベストメンバーが揃う。ブライトンは、三笘が復帰するも、アディングラ、マーチ、ペドロらを欠く。

 試合始めはブライトンペース。開始早々、ファンデフェンのロストから、ウェルベックがチャンスを作る。

 トッテナムは、いつも通り、235でビルドアップを行う。これに対してブライトンは、選手のポジションを無視したマンマークを採用してきた。トッテナムは、FAカップのシティ戦、前節のエバートン戦と、高い位置でのマンマーク戦術に苦しんでいたので、これをブライトンも採用した形。ウェルベックがベンタンクール、ブオナノッテがファンデフェン、ララーナがロメロ、三笘がポロにつく。マディソンに対しては、CBのファンヘッケが付き、マディソンがディフェンスラインまで落ちても、ここまでついていく。

 このマンマーク戦術により、ヴィカーリオ、ロメロやファンデフェンがボールを持ったとき、パスコースが空かないため、攻撃が停滞。無理にベンタンクールらにつけても、前を向けないため、バックパスとなったり、プレスにひっかかり危険な位置でロストしたりする。

 シティ、エバートンと比べ、ブライトンの方が、マンマークをより徹底している印象。また、シティ、エバートン共に、一定段階まで押し込まれると、マンマークを解除していた。体感だと、ハーフラインあたりで、マンマークを解除していた印象。他方でブライトンは、もう少し低い位置までマンマークを続け、深い位置まで入られて初めて、マンマークを解除してブロックを組む。

 ブライトンの攻撃は4231のまま。いつも通り、DM2枚がCBの近くでボールを受けに来て相手を引き付け、そこからCFやWGの足元、あるいは裏につけて前進するといった、ハイリスクハイリターンの戦術。STのララーナは、落ちてDMのそばに入ることもあれば、高い位置で深さをとったりすることもあり、自由に動いている印象。対してトッテナムは、4231ではめに行く。ララーナに対しては、ロメロがマンマーク気味についていく。この2人は、試合を通して、バチバチにやりあっていた。

 15分、ブライトンは、高い位置でボールを奪い、ウェルベックがペナルティエリア内で倒されPK獲得。これをグロスが決め先制。

 失点したトッテナムだが、これを機に、より前に出ていく。その結果、ブライトンのビルドアップがひっかかり、ショートカウンターからチャンスになりそうな場面が出てくる。

 21分、マディソンがハーフ付近で1枚躱し、リシャルリソンにアウトサイドでスルーパス。1対1になるも、スティールのセーブ。25分、高い位置でボールを奪い、最後はマディソンのシュートも、惜しくも枠外。決定機を2つ外してしまう。

 28分、ブライトンもチャンスを作る。高い位置でボールを奪い、左の三笘につける。ファーストタッチで縦に入り、アウトサイドでシュートを打つも、ヴィカーリオのセーブに阻まれる。

 さて、ブライトンのマンツーマンの守備に対し苦戦するトッテナム。後ろからのビルドアップが中々機能しない状態だが、ハーフ付近までボールを運ぶことができれば、状況は一変。ブライトンは、マンツーマンの性質上、人基準で守備をするため、瞬間的にサイドの裏スペースを埋めることができない。そのため、そこをよく使えば、大きなチャンスになる。

 加えて、ブライトンの守備のやり方には、もう1つ大きな問題があった。これを確認するために、35分のシーンを見てみよう。

ここから先は

2,661字 / 3画像

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?