整体とストレッチと脳内マッピング【動きのパフォーマンスアップ】

 先日から空き時間を見てはストレッチなど繰り返し、この冬のパフォーマンスアップにと行なっています。Youtubeではさまざまな専門家や整体師の方が色々な方面からさまざまな整体、ストレッチをご案内していて、色々と試すのが最近の楽しみになっています。

 そんな中で「これは」と思うチャンネルに出会いました。

 こちらはバレエダンサー向けというような内容のストレッチなどのチャンネルになりますが、非常に丁寧に説明されているだけでなく、体の仕組み、構造を基に効果的なストレッチなどを解説していて、実際行ってみるととても効果が期待できて私にはとても良い感じです。
 動画は一本が長いものもありますが、学びながらストレッチできるのでとても参考になります。その中で出てきたものに「脳内マッピング」というものがありました。

 こちらのチャンネルの先生のお話しだと、ストレッチなどが効果的にできない、硬くて動かないなどの場合には「脳内マッピング」が影響していることがあるんだとか。本来曲がる関節の位置を脳が誤認していて、無理にその箇所を曲げようとしているから負荷がかかって曲がらない、などの話ですが、確かにその曲がる部分の意識を持って曲げると驚くほど曲がりやすく感じられました。

 実はこの脳内マッピング、スポーツやスキーでは同様のことがパフォーマンスアップの方法として知られています。具体的は自分の体の動きを実際の動きとリンクして動かせているか?を把握することです。

 じゃ、試してみましょうか。大きな鏡の前に立って目を閉じて下さい。

 目を閉じたまま、腕を真横に上げてTの字にして止めます。このTがきっちり左右とも直角に、腕が水平になっていると思ったらそこで目を開いて鏡に映った自分のTの字を見てみて下さい。

 この時に両手の高さが違う、まっすぐでない、傾いている、手はまっすぐだけど体が曲がっている、肩が上がっているなどのことがあれば、脳で「これがまっすぐのT」と思っていることと、実際の体の動きにズレがある、という事になります。鏡を見ながらTの字に動かし直し確認して手を下ろし、再び目を閉じてTの字にして目を開いて確認して・・・とこれを1日に何度か、少し長い期間続けていると、自然にTの字がすっとできるようになります。これは脳のイメージと体の動きがぴったり同調するほどストレスなくできます。

 このような脳のイメージとしての動きと客観的な動きを整合させていく事で、見て動くという動作に間違いがなくなり、スキーなどはとても上手くなります。スキーのレッスンで出てくる専門用語の動きも、個々の動きと脳でズレなく把握できていれば、見たイメージや耳にした指導がそのまま体の動きに現れて、パフォーマンスアップを実感できます。

 別な話、肩甲骨(背中の肩の下の大きな骨)を左右別々に独立して動かして?と言われて、即座にそれができる人は割と少ないです。だいたいが「え?どうやって動かす?」なんて感じになりますが、いろいろ試していると動かし方がわかり、そのうちに意識しなくても動かせるようになります。意識しなければ動かせない=運動中に動かないなので、運動の中では可動部分が減ります。関節数の少ないフィギュアや人形にさまざまなポーズを取らせようとしても決まった形しかできずバランスも悪いですが、関節数の多いものだと複雑なポーズもできますし、バランスもとりやすいですよね、同じ仕組みが身体にもあって、可動部を増やすことは直接的にパフォーマンスアップするだけでなく、疲労や怪我の防止にも役立ちます。

 30代、40代ごろになるとこの「動ける関節」と「動かせない関節」が人により分かれてきます。普段の生活であまり使わない関節は動かなくなり、その動かす筋肉や神経は衰え、動く関節だけで動きをなんとかします。この年代の人たちが急に走ると転ぶのは単純に筋力の衰えだけでなく、動ける関節が減っていることと、若い頃の脳内マッピングと現状の可動部分がずれていることもあり、再び動くようにしないとどんどんと動かなくなり、結果「老けたなぁ」という諦めになるわけです。

 とはいえ、ヘルニアや関節症、リウマチなどの病気の都合で動かない場合もありますから、ストレッチなどを行う際に、特に痛む部分に関しては先にお医者さんに診察などしておく必要があります。このような多くの場合は通院などしてリハビリなどの指導を受けられますから、理学療法士さんの指導を受けながらパフォーマンスアップをするのが第一前提になります。

 このように、スポーツの上達には「脳」も必要だなと改めて確認しました。ご案内したYouTubeチャンネルでのお話しには他にもスキーやスキーボードに使えそうなお話がいろいろあったので、この夏の間にストレッチしながらいろいろ学んでこの冬に試したいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?