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SMARTな目標設定はもう古い?!モチベーションが高まるHEARTな目標設定とは


仕事柄、クライアント先で評価に関しての悩みを頻繁にお聞きします。

問題解決のためにどうしようか?と意見交換する中で、クライアントがおっしゃる意見の一つとして多いのが、「結局は、よい評価をするためには、よい目標設定をすることなんですよね…(溜息)」です。

ーー共感される方も、多いのではないでしょうか?

私たちも、人事の方にはもちろん、評価者に評価スキルの研修をする際にも「最初の目標設定がキモなんです!」と伝えています。

それは、よい目標設定ができれば評価もしやすくなる、という実務面の話だけにとどまらず、目標設定の仕方を変えるだけで社員の意欲が変わり組織の雰囲気まで変わる。もちろん業績向上にも。
業績の明暗は目標設定にあり、そう言っても過言ではないかもしれません。

でも、目標設定って本当に難しいですよね。
現場あるあるは、
「立てた目標が曖昧で、評価ができない(その結果、納得度が低い評価をされる)」とか。「掲げた目標がお題目で終わって、達成のためのアクションをしていなかった…」とか。

目標設定することが単なるタスクの一つになっていて、適当に書いて終わり。目的(ゴール)に向かう適切な標(しるべ)として機能する、目標の本来の意義が失われているケースは非常に多いと思います。

そんな目標設定における悩みを解決する1つのフレームとして有名なのが「SMART」。耳にされたり、実際に活用されている方も少なくないかもしれません。

「SMART」とは目標達成に欠かせない成功因子の5点を頭文字で表現したものです。
・Specific(具体的)
・Measurable(成果や進捗が測定可能)
・Achievable(難易度が適切)
・Related(職務や役割に関連がある)
・Time-bound(期限が明確)

「SMART」の観点を取り入れる事で、目標のために自らが行なう事が具体化され、進捗もわかりやすくなります。

ただ、「完璧な目標を立てた、でもなんだか気分がのらない。やる気が起こらない…」ぶっちゃけそんな風に感じたことはありませんか?(私は、ここだけの話、ありますね)

それはなぜでしょう?
「SMART」は上手に活用すれば効果的ですが、つまずく人も多いのも事実のようです。というのも、このフレームこそがよく言えば合理的、悪く言えば頭でっかちだから。

かつての私の場合、組織や上司が普段言っている事や納得しそうな事を念頭において目標を考えます。すると、一見キレイな目標設定になるんです。でも感覚としては予定調和。そんな気持ちで達成のために必死になれるわけがありませんよね。

仏作って魂入れず」とはまさにこのこと。
目標は実効性と合わせてそこに目的や理念がないとダメなのです。
ですから、自分なりの目的や理念がその目標に込められているか、自分の心に響き動機付けされるかどうか、という視点で自分が立てた目標をチェックしてみましょう。

自分が動機付けされるための効果的な目標設定は、「HEART」の観点で確認ができます。

・Healthy(健康的)
その目標は、あなたをより健康で幸せにしてくれるか。目標はあなたの心身と感情の健康を損なわないものにしよう
・Enduring(持続的)
目標は、挫折しそうな時にあなたを励まし、支えてくれるものにしよう
・Alluring(魅力的)
目標は、思わず引きつけられるような、楽しく、心躍る、興味をそそられるものにしよう
・Relevant(自分の信念や理念と関連がある)
明確な理由もないまま目標を設定しない。目標はできれば、あなたの課題や人生の目的や中核的な価値(コア・バリュー)と関わるものにしよう
・Truth(自分のやりたいことに忠実である)
他者がしているから、他者に期待されているからなどの理由で目標を決めるのはよくない。あなた自身が望むこと、あなたの本心に忠実に。目標が本心と違うと、ぐずぐずしてサボりがちになる

いかがでしょうか。

完璧に「HEART」を網羅できる目標を考えるのは、難しいかもしれません。
ですが、こうした観点から見たら自分の目標はどう表現できるだろう?そう考えながら検討することで、少しずつ魂がこもった目標に仕上がってくるのではないでしょうか。

自分が動機付けされる目標設定をして、上手に自分のモチベ―ションをコントロールできるようになりたいものですね!

目標設定を行なう社員の方はもちろん、部下が提出してきた目標に不足感を覚える上司の方、部下と一緒に「HEART」(心)で考え、「SMART」(洗練された)に落とし込んでいく支援をしてみてはいかがでしょうか。

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