ワンチームという言葉が大嫌いになった話 ①

 ごみ処理施設で勤務していたときのことだ。  

 当時、わたしは夫の金銭問題、義両親の問題で夫婦関係がうまくいっておらず、ケンカばかりの日々を送っていた。 メンタルも当然(夫もそうだと思うが)削られ、あってはならないことだが、仕事にも響くようになってしまった。  その点についてはわたしが全面的に悪かったと猛省している(ちなみに今はとてもうまくいっている)  

 ただ、周りの人の態度が明らかに変わった。ごみ焼却場は収集車や個人搬入の受付の仕事があり、それは上司含め全員の仕事として職務分掌にも記載されていた。それなのに、車が来ているのが見えていても見て見ぬふりをするようになった。 自然と、受付に一番近い席のわたしが大半の受付をしなければいけなくなった。中断されたくない事務仕事をしているときもだ。そのせいで、細かなミスが増えた。たとえば資料を1行打ち込む度に受付に立たなくてはいけなかったからだ。  

 定時前でも、早番の職員がいるのに、上司から「おんせんたまごさん、受付」とアゴで指示され、受付をさせられたこともあった。 そんな状態が3か月ほど続き、たまたまずっと行われていなかったミーティングが開催されたので、「受付は全員の仕事だと思うので、皆さんで協力してやりたい。」と、かなりオブラートに包んで言った。だがそのときは上司含め全員無言でミーティングは終わった。 

 だが次の日。突然上司から、「昨日おんせんたまごさんが発言したこと、聞こえなかったからもう一度言ってください」と言われたので、なんで今?なんで昨日聞き返さなかったの?と思い、 「搬入の車がきても見て見ぬふりをしている人がいる。皆さんが仕事が忙しいのはわかるのでできるだけわたしがやるという気持ちではいるけれど、わたしもどうしても中断したくない事務をしていることもある。受付は皆の共通の仕事なので、やろうとする気持ちを持ってほしい」とはっきり発言した。 すると上司は他の職員に意見を求めることもなく、「私からはそのような様子は見えないのでそんなことは絶対にありません。心外だ。」と全否定された。「そうですか、昨日かなりオブラートに包んだつもりだったのに聞こえないと言われて、はっきり言ったら全否定するんですか」と反論すると上司は腹を立て「私が見えないんだからそんな事実はない。これからもワンチームでやっていく」と話を強制終了した。 他の職員は下を向いてずっと黙っていた。 

(つづく)

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