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子供が風呂で水を飲む真似をしているが、それを止めたりはしない。
いずれにせよいつか飲んでしまうから。

きれいな水、汚い水、なんていうのは他人が勝手に決めたもので、科学実験用の蒸留水を飲めるかといえば、俺はなんだか気が引けるし、だからといってガンジス川に入ってその水が口に入った時のことをしばし考えると、いやいやそれはないわと思い、されど喉が渇いていれば雨水だって飲めるだろう。

水は食べ物を育て、乾きを癒し、遊びの場となり、命を押し流し
そしてただただ変わらず世界に流れ続ける。

空から地へと、そして空に

そうだ、明日もし水たまりがあったら、飛び越えずに静かに入ってみよう。そこで水が与えてくれるかもしれない、新しい体験を期待して。
水に入ってみよう。
溺れないように気をつけながら。


詩集「深く静かに」より

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