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Werk und Tag/労働と一日

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#クルト・エーリヒ・モイラー

【詩の翻訳】朝の扉/クルト・エーリヒ・モイラー

【詩の翻訳】朝の扉/クルト・エーリヒ・モイラー

朝の扉

灌木と納屋の向こうの太陽のきらめきから
最初の一閃がひろびろと畑を駆け抜ける。
そこが冒険へと通じる通りで、
輝く軌道というまっすぐな轍だ。

不安は熱に浮かされた蜂とともに音をたて、
風と鳥の歌声の内へとせき立て誘い、
照らされたレールの上で轟音を立て進んでいく、
まだ夜の暗さで、朝の扉を抜けていく一本の電車が。

Kurt Erich Meurer: „Morgentor“, In:

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【詩の翻訳】左官たち/クルト・エーリヒ・モイラー

【詩の翻訳】左官たち/クルト・エーリヒ・モイラー

左官たち

レンガは太陽の熱の中で踊っている
左官たちの左側の平らな部分では、
そしてレンガはすんなりと仲間たちに馴染んでおり、
左官たちの右手にはきらきらと
素早く動くこてが輝いている。

彼らは塗り付け、上手に平らにする
モルタルを層の中へと。
レンガの灼熱が彼らの顔に照りつけた、
彼らが壁の守りの強さを
叩いて調べ、強めるときには。

ツバメが飛び立ち、飛び込んだ、
骨組みの境目を抜けて、

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