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Werk und Tag/労働と一日

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2024年1月の記事一覧

【詩の翻訳】街/ゲリット・エンゲルケ

【詩の翻訳】街/ゲリット・エンゲルケ



一万の堅いブロックが谷に届いた、
石から成り、石の上へと、木と鉄の格子をめぐって高く積み上げられ、
スチームパイプ、塔、鉄道によってさらに橋渡しされる、
網から網へと張り巡らされた導線によって。
多くの溝によって深く掘り返された山。
それは巨大なラビリンスだ、
それによって運命は人間を人々の周囲へと押し流す。

五十万の大いなる生命が円を描いて転がっていく、
途方もない努力ですべての溝を抜け

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【詩の翻訳】さすらいの歌/ユルゲン・ブランド

【詩の翻訳】さすらいの歌/ユルゲン・ブランド

さすらいの歌

僕らは若く、世界は開かれている、
おお汝、広く美しき世界よ!
僕らの憧憬、僕らの望みは
森に、野に出ていく。
兄弟よ、首を垂れるな、
星が見えないだろう。
上を見よ、前へ進め!
僕らは若い、それは素晴らしい!

そこのあの森の向こうには
遥かな、見知らぬ国があるのではないか?
緑の山腹には
見知らぬ花が咲いているのではないか?
田舎をさまよい歩こう、
谷を越え、丘を越えて!
道がど

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【詩の翻訳】朝の扉/クルト・エーリヒ・モイラー

【詩の翻訳】朝の扉/クルト・エーリヒ・モイラー

朝の扉

灌木と納屋の向こうの太陽のきらめきから
最初の一閃がひろびろと畑を駆け抜ける。
そこが冒険へと通じる通りで、
輝く軌道というまっすぐな轍だ。

不安は熱に浮かされた蜂とともに音をたて、
風と鳥の歌声の内へとせき立て誘い、
照らされたレールの上で轟音を立て進んでいく、
まだ夜の暗さで、朝の扉を抜けていく一本の電車が。

Kurt Erich Meurer: „Morgentor“, In:

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【詩の翻訳】労働の歌/カール・ブレーガー

【詩の翻訳】労働の歌/カール・ブレーガー

労働の歌

数え切れないほどの手がもう準備万端で、
僕たちの時間を支え、高め、もたらしている。
鉄床を打つすべての腕が、
地上を支える一人のアトラスなのだ。

そこでブーン、シュルシュル、カチャカチャ、ドッドっと音を立て、
煙突から灼熱に燃え上がり煙を立てるもの、
歯車の金属音と機械の音は
労働の力強い歌なのだ。

千の歯車がうなりをあげて進み、
千の心棒がぐるぐる回り、
ハンマーが次々と打ち下ろ

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