親父が聴いてたステキなポップスってどんなの?
「親父が聴いてた」シリーズ3回目。
なにしろお酒を呑みながらダラダラと会話していたので、流していた曲もとりとめなく、テキストもダラダラといきます。
私:”Songs”っていう、シンプルなタイトルのフォルダもあるよ。
父:子どものころから耳に残ったポップスを手当たり次第に入れてるとこだな。
私:父ちゃんの趣味の中でも、心穏やかに聴ける種類のソング・ブックって感じだね。
♪ ”Coyote” by Joni Mitchell
父:若いころよりも、最近の方がこのひとの歌がスッと染みこんでくるようになった。
独特のコード進行とか譜割りとか、唯一無二だね。
それにしてもこの時のライヴはとにかくメンツが凄いなぁ。
♪ ”Only Love Can Break Your Heart” by Neil Young
父:そのジョニ・ミッチェルにふられた盟友のグラハム・ナッシュに、ニール・ヤングが贈ったって噂の曲。
のちにスティーヴン・スティルスも歌ってたし、ナッシュって愛されてたんだろうね。
♪ ”God only knows” by The Beach Boys
父:ビーチ・ボーイズの曲の中でも個人的トップ3に入るよ。
ブライアン・ウィルソンの復活と今に至る活躍はほんと嬉しい。
♪ ”This Could Be the Night” by Brian Wilson
父:で、ブライアン・ウィルソンに贈るためにハリー・ニルソンとフィル・スペクターが作ったこの名曲も大好き。
紆余曲折あって、その数十年後にニルソンのトリビュート・アルバムで、ようやくウィルソンが歌ってくれたってわけ。
♪ ”I saw the light” by Todd Rundgren
父:もう文句なしの名曲。
願わくばこの曲を聴きながら死にたい。
♪ ”Frederick” by Patti Smith Group
父:そのトッド・ラングレンのプロデュースでパティ・スミスの新しい面を見せてくれた。
パティ・スミス、ホントに好きなんだよなぁ。
♪ ”Rikki don't lose that number” by Steely Dan
父:このひとたちにもずっとハマってるなぁ。
最初に聴いたのはこの曲だけど、荒技とも言える転調とかびっくりしたね。
彼らの魅力は、どっかで耳にしたことがあるようで初めて聴く不思議な曲ってとこかな。
♪ ”Bette Davis Eyes” by Kim Carnes
父:ジャッキー・デシャノンの原曲を大きくアレンジして成功した。
当時はこのシンセのリフがとっても印象的に響いたね。
♪ ”Come on Eileen” by Dexys Midnight Runners
父:ニュー・ウェーヴ全盛の時期に、哀愁漂うフィドルやバンジョーがすごく新鮮だった。
パブ・ロックの伝統もうかがえて、好きなバンドだったな。
♪ ”Shipbuilding” by Robert Wyatt
父:エルヴィス・コステロのヴァージョンも好きだけど、彼が歌って欲しいと熱望したワイアットのがやっぱりいい。
戦争に対する民衆の静かな怒りと諦念が深く染みる。
♪ ”The Medal Song” by Culture Club
父:ポップ・バンドが隆盛を極めながら、スキャンダルで凋落していくのを見せてくれたっていう例だな(笑)
これは勢いを失いはじめる時期の、苦さも甘さも味わえる好きな曲。
♪ ”Each and Every One” by Everything But the Girl
父:楽曲が良くてリリックが良くてトレイシー・ソーンの声が魅力的。
のちのエレクトロ期はちょっと合わなかったけど、このファースト・アルバムはずっと聴いてた。
♪ ”All I Need Is Everything” by Aztec Camera
父:いわゆる「ネオ・アコ」というと彼らのことだな、オレ的には。
この曲聴くと、20歳前後のいろんなことが想い出されてホロ苦くなる(笑)
♪ ”Life in a Northern Town” by The Dream Academy
父:ダッサいバンド名のわりにこれ、良い曲だった。
結成時からデヴィッド・ギルモアのサポートを受けてたって話だから、この澄明な叙情性も納得だね。
♪ ”My Ever Changing Moods” by The Style Council
父:ザ・ジャムの後期からのポール・ウェラーの趣味が全開になったね。
このへんから後のポール・ウェラーの存在感ってすごいものがあったな。
当時、オシャレなカフェで必ず流れてた。
♪ ”Fairground” by Simply Red
父:これ、MVは酷い出来なんだけど曲としては最高に好き。
ハウスとサンバの融合といい、ライムが気持ちいい歌詞といい、思わず一緒に歌っちゃうね。
特にサビのリリックは見事と言うしかない。
♪ ”Everybody Wants To Rule The World” by Tears For Fears
父:ちょっと前にロバート・グラスパーがこの曲のシリアスなカヴァーを発表して話題になってたね(実はパティ・スミスも←またかよ)。
このひとたちはシンセとかの使い方もフィジカルな感じで好きだな。
♪ ”Perfect” by Fairground Attraction
父:短命のグループだったけど、30年ぶりくらいに再結成して今年来日するらしいじゃん。
このすこし後に流行ったスウェディッシュ・ポップへも繋がる、スコットランドの良質なポップスだね。
父:拾い出していくとキリがないよ。
私:ほんとだ、我々きょうだいが知らず知らずのうちに聴いていた曲もたくさんあるね。
しかし父ちゃんはけっこうポップな音楽も好きなんだね。
父:そーだよ、ゴリゴリのフリー・ジャズやプログレばっかりじゃないぞ。
私:父ちゃんに人並みの感受性があったことを確認できて良かったです。
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