本日の読書 #027 「マイクロプラスチック」
参考書籍:『プラスチックとごみ問題』北原義昭
マイクロプラスチック。
「直径5mm以下のプラスチック片」のこと。どちらかというと破片というよりは、粒に近いか。
これが今、海洋汚染に大きな影響を与えている。
いま、人間は毎週、クレジットカード1枚分のマイクロプラスチックを摂取しているそうだ。
これは主に魚介類から摂取している。
そのイキサツを、本書で学ぶことができた。
海に流れ出るプラスチックの量は、毎年ジャンボジェット機5万機分に相当する重さ(800万トン)だ。
ペットボトルやビニール袋、そして最近はマスクも大きな問題となっている。
そしてこのプラスチックが太陽光や塩水などで徐々に分解され、最終的にはマイクロプラスチックとなるらしい。
プラスチックは生体内で分解されないため、小さい魚が食べて、その魚を大きい魚が食べて、われわれ人類がそれを食べる。
そうしてマイクロプラスチックは移動していく。
じゃあ海産物を避けた方が良いのかといえば、そうではない。
プラスチック自体は便と共に排泄されるため、そこまで問題がないそうだ。
問題なのはむしろプラスチックに塗られた薬品の方だが、これも現在の摂取量であれば大きな悪影響は及ぼさないらしい。
ただし今後マイクロプラスチックの摂取量が増えていく場合の危険性は未知数であり、削減に向けて動くことは必須だ。
削減するために必要なのは、やはり意識。
「自分がいま買おうとしているコレは、最終的にマイクロプラスチックになるのだろうか?」
という自問を投げかけることが大事だ。
***
本書から得られた教訓は二つあった。
一つ目は「過剰に怖がる必要はない」ということ。
二つ目は「適切に未来を想像することが重要だ」ということ。
いずれの教訓も、正しい知識を知ることで到達できるものであるから、やはり「分からない」状態をそのままにしないことが求められる。
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