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本日の読書 #062 「海鳥と地球温暖化」

参考書籍:『ナショナルジオグラフィック』2024年6月号

変わる海を記録する より

作成した読書記録より引用


海鳥と地球温暖化。
定期購読しているナショナルジオグラフィックの最新号より。

アメリカの東部に位置するメーン湾は、地球温暖化が急速に進行している地域だそうだ。


「地球温暖化による海への影響」と聞くと「海水温が上昇して、魚介類が被害を受けているのか」と私たちは考えがちだ。

しかし今回は海鳥の問題である。

メーン湾にはパフィンやアジサシなどという海鳥が生息している。
この鳥たちが脅威にさらされているのだと。



これは「地球温暖化によって気温が上昇し、海鳥たちが生きられなくなった」という直接的被害の話ではない
むしろ「間接的被害」と呼べる類のものだ。

それは、エサの変化。
海水温の上昇で、餌場で穫れる魚の種類が変わってしまったのだ。

それまで食べていたニシンやイカナゴが穫れなくなり、代わりにバターフィッシュの数が多くなった。


バターフィッシュ
出典:wikipedia


親鳥はこのバターフィッシュをついばみ、ひな鳥に持っていく。
でも、ひな鳥は食べることができない。

大きすぎるから

急にエサが大きくなったからといって、鳥のクチバシは一朝一夕に巨大化したりはしない。

そうして、ひな鳥は栄養不足に陥り、その多くは巣立ちさえできずに命を失ってしまうのだという。


なにそのやるせない話。


海洋の生態系は衰退している。本来、何百万年もかけて起きるはずの劇的な生態系の変化が、自分が生きている間に起きているのを、私は目の当たりにしている。


地球温暖化はただ単に「最近暑いよね」という話にとどまらず、こうした細かすぎる生態系への影響を、世界中で無数に引き起こしているのだと改めて理解した。

「個人単位で出来ることなんて高が知れているのだから、それを知る意味があるのか」と問われれば私は口を閉ざすしかないけれど、

それでも子どもたちには「何が起こっているのか」を正直に、精緻せいちに知っていてほしいから、私は今後もこうした学びを続けたい。

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