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本日の読書 #061 「が」

参考書籍:『日本語の作文技術』本多勝一

第六章 助詞の使い方 より

作成した読書記録より引用


が。
接続助詞の、「が」。

文章を書く上で、いちばん厄介な助詞だ。

なぜ厄介なのかというと、
順接にも逆接にも使える
ためだ。


例文として、
今日は晴れていましたが、
という文章の続きをAIに考えてもらった。

順接の例
1. 今日は晴れていましたが、風が強かったです。
2. 今日は晴れていましたが、気温はまだ低かったです。
3. 今日は晴れていましたが、朝は霧がかかっていました。

逆接の例
1. 今日は晴れていましたが、夕方には雨が降り始めました。
2. 今日は晴れていましたが、公園には誰もいませんでした。
3. 今日は晴れていましたが、気分はあまり良くありませんでした。

これらのいずれも、日本語として意味は通じてしまう
だからこそ、これを多用してはならないと。

なぜなら、どっちも有りうる、ということは、
イコール「読み終わるまではどっちなのか分からない」ということだから。



これが片方に寄っている接続詞、たとえば「だから」や「しかし」だった場合を考えてみる。

今日は晴れていました。だから〜
今日は晴れていました。しかし〜

それぞれ順接と逆接の接続詞である。
これらの後ろにはどんな展開が来るかが予想でき、読んでて分かりやすく、すんなり頭に入ってくる。

しかし安易に「が」で繋がれた文を読むときは、頭の中で(無意識に)どっちなのか分からないまま読み進めることとなる。

専門的に言えば「読み手のメンタルモデルが構築されない」状態だ。



***


実はこの「が」の危険性については、文章術の本にはだいたい書いてある。
(以下はいずれも、作成した読書記録より引用したもの)


『改訂新版 書く技術・伝える技術』 倉島保美
『新しい文章力の教室』唐木元


結論として「が」は極力使わないか、使うとしても「逆接に限定」して使うのがいい。

細かい論点ではあるものの、徹底するとそれだけで文章が読みやすくなるので、知っておいて損はないと思う。

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