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コロナウイルス連作短編

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2020年3月の記事一覧

コロナウイルス連作短編その6「腐った精子のような黄色」

 お腹が痛くなったので、霞ヶ丘凛は駅のトイレに行った。鏡の前では一人の女性がメイクをして…

コロナウイルス連作短編その5「行列」

 伊与喜銀はマスクを買うために、ドラッグストアの前の行列に並んでいた。その行列は金魚のフ…

コロナウイルス連作短編その4「悪魔」

 今日、浅利啓介は自身の息子である浅利六実が悪魔であると確信に至った。  昼、幼稚園がコ…

コロナウイルス連作短編その3「お前は俺のものだ」

 スーツを着た渡利宗吾が部屋から出ていくのを、御手洗雅之は憎々しげに見つめる。恋人同士に…

コロナウイルス連作短編その2「ありがと、忠雄さん」

 今井忠雄はオフィスで仕事をしている途中、咳をした。最初はミミズの呼吸のように小さなもの…

コロナウイルス連作短編その1「コロナウイルス」

 動物園にいた時、伊達在人に向かってゴリラが糞を投げた。それは彼の顔面に直撃し、在人は思…