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到来【詩】

蚊柱が
いつの間にか日が長くなった光の中で
チラチラと回り続けている
規則正しく不規則に
短い生を謳歌している

命をかき分けて進む川沿いの道は
少し冷たい空気が
動くと熱くなる肌に丁度良い

夏の到来を待っている
あちらから
もうすぐにやってきそう

会いに来て
待っているのは夏だけじゃないの

夏の香りを運ぶあの人の
爽やかな声を待って
焦がれたような空を見る



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