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植物発電botanical light 蓄電奮闘記

こんにちは。
グリーンディスプレイで植物たちの新たな可能性を追及する「GD lab.」を担当している大塚です。
前回は botanical light-植物発電-の開発に至った経緯や私の思いを書きました。

今回はその後の挑戦について書きたいと思いますが、
電気寄りの話が多くなってしまいました。。ご了承ください。

〜 botanical light 蓄電奮闘記 〜

ボタニカルライトは「電池」という区分で商標登録しています。
電池なので「もっと電力が欲しいな」と思ったら、乾電池のように何台か繋ぐことで電力を増やせるはずです。(もちろん、持続的な発電にはbotanical lightに向く元気な植物と土壌が不可欠です)

植物が未来のエネルギー!?展で蓄電を初お披露目

今年の3月に下北沢のボーナストラックで開催の「植物が未来のエネルギー?!」展ではクリスマスツリーを植えていた土壌のエネルギーを回収できたら、「冬場の賑やかさの恩恵を春先のイベントに電力として活かせるのではないか?」と考えました。さっきまで元気に育っていた植物の土壌を「クリスマスが終わったから捨てた」はもったいなですよね。
早速、クリスマスツリーは別の鉢に植え替えて今年の冬までお休みをさせました。ちょっとしたキャンプに使えるような蓄電実験の始まりです。

〜 6並列の電極を22直列 〜


botanical light を1台ずつ繋いでは電圧を計測し、繰り返すこと18台目。
蓄電池のモニターが点灯して一安心。
それから4台追加すると、、心電図をみているような給電と停止が繰り返されます。
生き物。
今回の蓄電池の入力電圧は12V〜ですが、実際の押込電圧は1.5倍の18V以上が必要でした。また、流し込み続けるための電流値を稼ぐため、今回の条件では22台が必要でした。
個々の鉢ごとの土壌における発電ポテンシャル(電圧・電流)に同条件はひとつもなく。本当に、自然はニンゲンの思い通りにゆかないものです。
300Whの容量を持つ蓄電池に対し24時間あたり6W蓄電できたので50日あれば0%→100%の蓄電が可能な土壌条件であったことがわかりました。

【1つ目】蓄電されていく様子をタイムラプスでまとめました。
心電図のようで面白いです。
【2つ目】電極22台と蓄電池

〜再現性〜

現在47%まで充電完了!


「22台繋げば充電できた」という成功体験の元、再現性を試みました。
まず22台を直列に繋ぎましたがモニターすら点灯せず。
恐る恐る電圧を測ると・・・7V。
1V が22台直列で 7V・・・天才か。
一から配線やりなおしです。
個々の電圧計測をしながら繋いでゆくと、例えば5Vまでは順調に昇圧できていたのに次に繋ぐと何故か3Vへ降圧。
結局、短絡や微弱な漏電など個々の原因が発覚し、それらを地道に整えています。
22台で想定電圧20〜22Vに対し18V。蓄電池のモニターは点灯するものの、送り込む力(電流値)が足りず。
これからの確認事項は
・土壌環境(新しい環境でイオンの電位差がまだ活発でない)
・電極の配置
・電圧降下
・植物と土壌と微生物の関係性
・botanical lightの台数を増やす・・・再現性の答え探しはもう少しかかりそうです。
生き物はデリケートですね。
そんな失敗ばかりですが。
きっかけは発電でも結果として植物に興味を持つ方が増えたら嬉しい今日この頃です。

グリーンディスプレイ本社テラスにて蓄電実験中!

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