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耳と目的思考は音楽で培われる。

楽器を吹いていたころ、ピッチ(音程)を合わせるのにとても苦労していました。チューニングは楽器をしている人ならおなじみの作業ですね!

私は学生時代と、社会人になってからも吹奏楽をやっておりました。
合奏中、他の楽器と合わせてハーモニーを確認するのですが、ピッチが合っていないと、ハウリングが起きます。
このハウリングは相手とのピッチが離れているほど音のうねりが強くなり、「わんわんわん…」と不快な響きとなります。(当時先生からは、今日も犬がいっぱいおるぞー!と言われてました。笑)

これをきれいな一本の音にするために、お互いが微調整しながら音のうねりを無くしていきます。
個人練習ではチューナーを使って正しい音程を身につけれるよう努力しますが、合奏となると、自分の音程が正しくても周りと調和されてなければ、きれいなハーモニーになりません。
そのため、奏者は瞬時に合わせられる『耳を鍛えろ』と言われます。
これらはとても一朝一夕でできるものではありません。大変でした。。

しかし、音が合った瞬間は何とも言えない心地よさで、良い意味で自分の音が聞こえなくなるような一体感があります。一人で吹くときとはまた違った感覚で、この瞬間が私は大好きでした。

今でも音がぴたりと合った演奏なんかを聴くと、(どれだけの練習を重ねてきたんだろう…)とか考えてウルっときてしまいます。

この音を作っていくという作業、仕事と同じように目的と手段がきちんと理解できていないと、痛い目に遭います。(そう、私のように。)

きれいなハーモニーを作る=目的
自分が正しい音程で吹く=手段

この手段にとらわれすぎると、周りの音を聞かなくなるのです。(ありました、こんな時期。)
どれだけ個人の演奏技術が優れていても、周りの音を聞く耳がなければ、良い音楽は作れません。

例えば、ソリストがいる曲の場合、バックバンドはテンポや音のボリュームなど、徹底的にソリストに合わせます。
ソリストが目立って音楽をリードしていく形が一番きれいだからです。
その目的が理解できていないと、ソリストが埋もれてしまい、曲の良さが伝わりません。

ビジネスの現場ではよく「目的と手段を分ける」ことを言われますね。
今となっては、どんな場面でもこれは大事なことなんだなぁと感じます。
何のためにやるのか、目的を見失うとしんどいし、ひとつのやり方に固執してしまいます。
いつも目指すべき方向を見失わずにいたいものです。。

読んでいただき、ありがとうございます!


ここまで読んでいただいたこと、とても嬉しく思います。