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チート

チートデイ。
とても好きな言葉。
ニートゆえ、普段は節制を心がけているが、
この言葉を使えば、何しても許される気がして。

久しぶりに友達と会った。
前職での同期ちゃん。
向かったのは、
一緒に働いていた時に話していた、
私おすすめのパスタ屋さん。
"この仕事辞めたらお祝いで行こうね"
と話していたパスタ屋さん。
そう今日はお祝い。

しかし、お店に着くと、
“誠に勝手ながら、本日はご予約のお客様のみのご案内となります。”
の看板。
「えー、楽しみにしてたのに!
本当、誠に勝手だねぇ。」
「ま、私らも"誠に勝手ながら"の人達だけどね。」
「確かに…何も言えないわ。」
「ここも人手不足かな。」
「え、働かせてもらう?
2人で入職させてもらえれば、また同期にな…」
「あ、こっちの店、美味しそう。」
と、移動開始。
今日は、お互いの退職祝い。

私より年下の彼女。
入ったばかりは、初々しい感さ満点。
同じ新人だったが、
わーこんな時もあったなぁ、と
数回目の転職ですっかり肝が据わってしまい、
母のような気持ちで見守りつつ、
一緒に働いていた私。
堅苦しいのが苦手なので、
「同期だし敬語やめよ。」
と私から言うと、
「え、いいんです…いいの?」
と、速攻距離が縮まった。
そこから何でも話せる仲に、
とはならず、
仕事中はなかなか話すタイミング無く。
お互い、心のシャッターを開けるタイミングが見つからず。

そんな彼女と、仕事を辞めてもこうして近況報告できる仲になったのは、休日なのに(!)仕事で呼び出されたあの日。
2人だけで移動中、
私が会社への不信感をぽろっと溢した。
あ、やべ、出しすぎたか…
と思いきや、
それがシャッターの鍵だったようで、
彼女からも溢れんばかりの思いの丈が。
それはもう洪水のようで。
そこからはあっという間。
私の退職もあっという間。
私の退職日は、私よりも寂しがってくれた彼女。
会社に未練なんて全くなかったが、
彼女のためならもう数日働けたかな、
なんて考えたり。
そんな彼女もあっという間にこちら側。笑

2人で移動した先は、昔ながらの洋食屋さん。
アンティーク感のある雰囲気に、
お店自慢のハンバーグをメインにした洋食メニュー。
彼女は和風ハンバーグを。
私はハンバーグシチューを頼んだ。
こんな暑い日に、こんな熱いものを、
と頼んだ後で後悔しかけたが、
アツアツのおかげで、
ゆっくり冷まし食べながら、
ゆっくり彼女と話す事ができた。

彼女も今後に悩んでいる様子。
2人で悩みを交換しながら、
辞めてもなお愚痴が出るのはご愛嬌。
育ちも年齢も経験も全く違う私たち。
けれど短期間ではあるが、
同じ環境で、同じ苦しみを感じ、
支え合った仲間。

彼女の持つ魅力をちゃんと引き出せる会社に出会えますように、と願う。
そんな一日でした。

いや自分の心配しろよ。
と思われるかと。
しかし今日だけは忘れさせて下さい。
チートデイなので。

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