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いのちのなかとそと〜グラヴィス帯ゲーションのはじまり④〜

奄美大島をご存知だろうか。

東京から1300キロ南西の洋上に浮かぶ群島のひとつで今は世界遺産にも登録されている。この島に序の感覚を想わせる織物がある。大島紬だ。

実はわたしの故郷であり、若かりし頃に図案師
として大島紬と深い関わりを持った。

まさに唐突だが、試行錯誤する明け方の脳裏に
浮かんできたのが大島紬であり、袖を通した時の
感覚は正に序を感じさせるのだ。

大島(紬)か...。
懐かしくもあり難しくもありで自問自答を
繰り返した。
序の感覚は、計らずも生まれ故郷とつながる...。
しかしご存知の方もいると思うが、高級織物として
知られる大島(紬)を使うとなれば、日常生活の中で
気軽に使うことはできない。

一見、無関係そうに見える「織物と自己調整」
ふたつの間柄に糸口らしきものが見えてきた。
これも無意識からの贈り物と言えた。

織物がなんらか自己調整との関わりがある。
序の感覚を頼りに全国を旅しながらさまざまな
織物に出会った。
カイキ織と呼ばれ今はなき織物を訪ね訪ねて、
ついに現物に辿り着いた。

興奮を抑えながら、その反物を目の当たりにする
わたしを見ていた方から思わぬ言葉を頂いた。

「よかったら手に取ってみます?」
改めてその織物の組織を見て、わたしは驚いた。
「古い大島紬の組織と同じだ!」
自身のルーツを知る思いと貴重な数百年前の
現物を手に、只々感謝するばかりだった。

こうして全国の機屋(はたや・工場)巡りながら、
それぞれの織物の特徴を見るうち 一枚の図案が
浮かんできた。
それを知り合った人づてに作ってくれそうな
機屋を探し出し持ち込んだ。

それから数ヶ月後、ついに見本織ができた。
それをまだ不調の残る自身の身体で試してみた。
みるみる身体が整っていく。
すぐに周囲の人にその輪を広げた。
さまざまな反応が寄せられ驚きの声が上がった。


こうして2本の帯からはじまった自己調整の
試みは、今や四つの帯となり、 また
「グラヴィス帯ゲーション」と名付けた帯を使う
自己調整法は水のように全国に浸透しつつある。


膜・筋膜は身体の織物である。
つまり身体を覆う衣服ではなく材料としての
縦糸と横糸である。
『筋と骨、肝臓と肺、腸と泌尿器、脳と内分泌物
といったその他の組織は、 膜の織物の中に
縫い込まれている。』
(膜・ 筋膜 最新知見と治療アプローチ 竹井 仁 監訳)

これは研究者と治療者のための専門書に記述されている一文である。
これまでの常識を覆すレポートは各界に衝撃を
与えた。バイオテンセグリティと名付けられた
人体の織物構造の紹介は、わたしにとって
グラヴィス帯ゲーションを薦める上で追い風と
なったのは言うまでもない。


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