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いのちのなかとそと〜グラヴィス帯ゲーションのはじまり⑤〜

生命記憶という言葉がある。

それは単に人の記憶だけでなく、いのちの記憶
とされ、30億年という途方もない時空の彼方から
今日の私たちに至るまで連綿と綴られ、それは
一人一人の細胞の核にDNAとして納められ、
環境の変化に応じて必要な記憶が目覚め働き出すと言われている。

こうした不思議な生命記憶を如実にする場がある
ー母親の胎内だ。

解剖学者・三木茂夫氏(故人)によれば、
『受胎一ヶ月後の一週間の間に起こる胎児の劇的な
顔の変化は、本質的にオタマジャクシの変態と
同じであり、魚類→両生類→爬虫類→哺乳類の進化
のおもかげがあり、数億年をかけて古代海水から
上陸した動物の時代を、今も羊水の中の胎児の顔に偲ぶことができる。(要 約)』
と紹介している。
(「海・呼吸・古代形象」・三木茂夫著)

海水に喩えられる羊水の中で、地球の数億年に
わたる動物の進化の歴史を、わたしたちの誰もが
一週間の凝縮した刻(とき)に体験し産まれてくる。
この地球の母と子の繋がりには悠久の歴史が
息づいている。


見えない世界は、見える世界の常識を遥かに
超えている。
今の人類ホモ・サピエンスは、約20万年前に
アフリカに誕生し世界中にその輪を広げたが、
我々の体内には数千万年・数億年・数十億年前の
生命記憶が DNAに刻まれ、それが今も私たちの
日常生活にも大きな影響を与えている。

それは又、
『ヒトの胎盤形成にもレトロウイルスが関係
している。』
(京大おどろきのウイルス学講義・宮沢孝幸著)

とする驚きの最新レトロウイルスの研究報告にも
また注目せずにはおれないのだ。


今の社会は情報化社会であり、
いつでも、どこでも、なんでも検索すれば
出てくる時代である。
情報はすぐに伝わり、いつでも、どこでも、
なんでも即解決と言いたいところだが、急激な
情報化は返って社会のアチコチにアンバランスな
対立をうみ、学歴や世代間の知識の壁はますます
高く大きくなっている。

それは一人一人の心身にも影響を及ぼし、
社会は不安と不信の渦に巻きこまれていると
言わざるを得ない。
今日の自然回帰への流れは必然の動物的な知恵
かもしれない。

「水なくしていのちがあり得ないように、
感覚なくして身体のバランスや心の乾きや変転
極まりない世の濁流に 呑みこまれぬ術はない。
人の感覚は決して見えないが、見える身体より身近に水のごとく、わたしたちに寄り添ってきた。
いつの世にも音楽や芸術が生まれる拠りどころも
そこにある。」
と感覚の大切さを前述してきた。

自己調整の淵源は「しあわせ」の感覚にある。
とも。


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