Gratia

気まぐれに映画について語るのが主だと開設時は思っていました。

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最近の記事

「アソーカ」第3話 飛び立つ時

先週から配信中のスターウォーズドラマシリーズ、アソーカ。クローンウォーズと反乱者たち、それぞれ人気のアニメシリーズからアナキンの弟子、アソーカ・タノを見繕い主人公に仕立てたシリーズ。配信当初の第1話、第2話も面白かったのだけれど、今週水曜日に更新された第3話を見て、これは大傑作になると感じたので記事を書いておくことに。 なお、スターウォーズ界隈は新新三部作(シークェル)以降、シークェルをどう評価するかでいくつかの派閥に分かれたと考えられるが、私はかなり狂信的なEP8の支持者

    • 「君たちはどう生きるか」*前半ネタバレなし、後半ネタバレあり

      ハヤオ原理主義者のワタクシ、さっそく見てきました。面白かったです。 広報を全くしない、というのは鈴木敏夫の長年のカンというか気まぐれというか、ハヤオ御大は不安だったみたいですが、その割に少なくとも公開3日後で某大手シネコンの真昼間の回はほぼ満員で、ジブリもまだまだいけるなという印象。一週間後の興収が気になるところですね。少しずつ割れてきてますが終わってみれば声優のラインナップも豪華というかジブリにしかできないラインナップで、これで広告打たなかったというのが信じられない。ここま

      • 細田守のネット観と「レディ・プレイヤー1」、メンタリストなんちゃらを添えて

        注:「竜とそばかすの姫」の直接的な批評ではありません。 「竜とそばかすの姫」、僕は観てないんですが、現時点で興収47億ぐらいでしょうか。この規模の長編オリジナル映画を作らしてもらえて、ちゃんと実績を残せるアニメ監督も数えるほどもいないので頑張ってほしいと思ってます(なら見ろ) しかしこんな話をするとアンチ認定されてしまいそうなのですが、新海監督と同じく、やはり細田監督も趣味じゃないというか、どうも素直に楽しめないところがある。まぁ、わしゃー細田の客じゃないやろうしな、ぐら

        • 「イノセンス」的世界における知の存在の仕方について

          昨日の事だが 或る状況や場面を名著の引用を通してズバリ形容するというような知的営みはネット検索がうまいだけの人間には到底不可能。実体としての知を蓄積してきた者だけに許された営為である云々 といったような言説を目にして、そうそう全き正論でござるよ、とか思いつつも一方で押井守の映画「イノセンス」(2004)におけるバトーとトグサの引用合戦を想起してそう簡単に言えない部分もあるかもしれない、と考えに更けってしまった。 「イノセンス」の中では全編を通して、こいつらは公安じゃな

        「アソーカ」第3話 飛び立つ時

        • 「君たちはどう生きるか」*前半ネタバレなし、後半ネタバレあり

        • 細田守のネット観と「レディ・プレイヤー1」、メンタリストなんちゃらを添えて

        • 「イノセンス」的世界における知の存在の仕方について

          シンエヴァの扱い方(ネタバレあり)*移転記事

          *はてなブログからの移転記事です。様式をベタでコピペしているので非常に読みにくい可能性があります。 ネタバレあり。誰も見てないメモ帳のようなものだけどこの映画は火薬庫なので一応注意喚起しております。 とはいえ世界観の考察などは、とある事情により一切行いません。 本文 私は目下30中盤のまさにエヴァ直撃世代なのだけど、これまで特別エヴァというコンテンツ、おそらく「コンテンツ」と呼ば

          シンエヴァの扱い方(ネタバレあり)*移転記事

          シスになろう小説「スカイウォーカーの夜明け」*移転記事

          *はてなブログからの移転記事です。様式をベタでコピペしているので非常に読みにくい可能性があります。 かつて僕はライトサイドの信奉者だった。 スカイウォーカーの夜明け。シークエル最終作のタイトルが公開されたとき、フォースは僕に最初の予知夢を見せた。このシークエルの結末を「レイ・スカイウォーカー」と呼ばれる人物が閉じることになるという災厄。 スカイウォーカーの文法。選ばれしジェダイ、ダークサイドへの転向、そしてライトへの帰還という終わりなきループ。 元祖

          シスになろう小説「スカイウォーカーの夜明け」*移転記事

          「スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け」*移転記事

          *はてなブログからの移転記事です。様式をベタでコピペしているので非常に読みにくい可能性があります。 結局のところ前作でライアンが示したスターウォーズシリーズの「新たなる希望」はJJのお気には召さなかったといったところか。 「最後のジェダイ」はスターウォーズシリーズの脱構築に挑戦した作品であった。前作で最も重要と思われるプロットは、 「ライトサイドが正しいあり方であって、ダークサイドは絶対悪である、というこれまでの解釈自体が間違っている。」(まさにルークが、「

          「スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け」*移転記事

          俺のスターウォーズEP9*移転記事

          *はてなブログからの移転記事です。様式をベタでコピペしているので非常に読みにくい可能性があります。 EP9の情報が少しずつ明らかになってきているが、その中でレイとスノークの正体とパルパティーンの役割について突如閃いたのでこの妄想を披露したい。またこの辺りはメインプロットにもなるだろうから、これを持ってストーリー予想に変えたい。 本論に入る前に、私が個人的にこれまでのスターウォーズEP1からEP8までのプロットの問題と思う部分を挙げておく。 1.ダース・プレイ

          俺のスターウォーズEP9*移転記事

          『君の名は』とウーマン村本とシャア*移転記事

          *はてなブログからの移転記事です。様式をベタでコピペしているので非常に読みにくい可能性があります。 大ヒット長編アニメーション『君の名は』が1月3日に地上波で放送していたのでやっと観ました。 というのも『君の名は』には当初から全然興味がなくて、それは面白い面白くないということではなく、趣味じゃないという話なだけなんですが、反面、『君の名は』批評にはものすごい興味があって観てないのに話は知ってるという、まぁよくあることですね。 『君の名は』批評(というかほとんど言い

          『君の名は』とウーマン村本とシャア*移転記事

          雑記事「最後のジェダイ」について*移転記事

          *はてなブログからの移転記事です。面倒なので様式をベタでコピペしています。よみにくいです。 EP8について EP7からの新新三部作は、これまでぼんやりとしか匂わせていなかったジェダイやフォースの宗教的色合をはっきりと描こうとしているように思う。ジェダイ・オーダーという組織がそもそも超常的な存在(フォース)や厳格な規律、修行(さらに強大な武力)といった面で宗教団体であるし、EP7のマズやローグワンのチアルートといった今回新たにメインキャストとして活躍する「非ジェダイのフォー

          雑記事「最後のジェダイ」について*移転記事

          「シン・ゴジラ」*移転記事

          *はてなブログからの移転記事です。面倒なので様式をベタでコピペしています。読みにくいです。 この映画を観て最初に抱いた感想が、 「なんてメンドくさい映画だ」 だった。 決して貶しているわけではなく、恐らくこの映画が極めて私的なモノであったからだろう。その辺りはエヴァファンのほうがよく分かっていると思う。 http://machinaka.hatenablog.com/entry/2016/07/31/000923 ゴジラという極めて「公」的

          「シン・ゴジラ」*移転記事

          「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ( Captain America: Civil War)」*移転記事

          *はてなブログからの移転記事です。面倒なのではてなの様式をベタコピペしています。読みにくいです。 2008年の「アイアンマン」から始まるマーヴルシネマティックユニバース(MCU)、あるいは単にアベンジャーズシリーズはマーヴルコミックスの中堅ヒーローを集めて単一の設定・世界観を作りあげ、まさにその「ユニバース」を土台に様々なヒーローをクロスオーバーさせる企画で、これまで「アイアンマン」「インクレディブル・ハルク」(2008)「マイティーソー」(2011)「キャプテン・アメリ

          「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ( Captain America: Civil War)」*移転記事

          「スターウォーズ/フォースの覚醒(Star Wars: The Force Awakens)」*移転記事

          *はてなブログからの移転記事です。編集が面倒なためはてなの様式をベタコピペしています。読みにくいです。 「スターウォーズ/フォースの覚醒(Star Wars: The Force Awakens)」。 待ちに待った、本当に待ちに待った作品だ。 私は筋金入のスターウォーズファンだ。 旧三部作の公開は生まれる以前だったので、初めて見たスターウォーズはテレビ放映の「EP6(ジェダイの復讐(帰還))」であった。 それからというもの、毎年のようにサンタクロースにライト

          「スターウォーズ/フォースの覚醒(Star Wars: The Force Awakens)」*移転記事

          「007/スペクター(Spectre)」*移転記事

          *はてなブログからの移転記事です。若干修正あり。 「007/スペクター」は前作「スカイフォール」のB面といえるかもしれない。 007シリーズは今作のスペクターで24作目、「新生」した2006年のダニエル・クレイグ版007、「カジノ・ロワイヤル」から数えると4作目になる。 「カジノ・ロワイヤル」は、ガンバレル・シークエンスから始まらない、マティーニをシェイクしない、などこれまでの007シリーズとの決別をはっきりと示した作品であった。それ以降「スペクター」も含めて、全て設定

          「007/スペクター(Spectre)」*移転記事

          「セッション(Whiplash)」*移転記事

          *はてなブログからの移転記事です。 *ネタバレあり。 結論から言えば、この映画は最高だ。 原題「Whiplah」はジャズのスタンダードだそうだ。その名の通り青春ジャズ映画の範疇であろう。 青春音楽映画のクライマックスはライブ、と相場が決まっている。「天使にラブソングを」「スクールオブロック」「ピッチパーフェクト」どれも名作で、他にも数えきれないほどあるが、この映画はそれらを過去のものにしてしまった。 今後もそういう映画を観るだろうし、感動もするだろう。それでも「セッ

          「セッション(Whiplash)」*移転記事