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高齢者層のネット利用が急激に活発化している 〜グラフで見る「ネット環境の変化」〜

※ 記事中のグラフはすべて「グラフストック」のサイトから転載可能です。詳しくはこちら

総務省が毎年、通信や放送の利用状況を調べる「通信利用動向調査」を公表しています。今年も発表されましたので、それらをまとめてみたいと思います(調査の実施は2019年)。

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まず、インターネットの利用者ですが、2001年には46.3%だったものが2019年は89.8%まで増えています。この間、ずっと右肩上がりだったわけではなくて、2009年以降はさほど伸びていませんでした(むしろここ数年は下がっていた)。

ですが、今年の調査では急激に伸びています。

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そこで、年齢別に昨年と比べてみると、60代以上の利用率が急増しています。80歳以上に至っては前年比2.5倍増! また、最近は小学生も80%以上がインターネットを利用しているようです。

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この投稿をご覧の皆さんもそうだと思いますが、パソコンよりスマートフォンでインターネットを利用する人のほうが多いです。70代以上になるとパソコンが上回りますが、それ以下の層ではスマートフォンが主流になっています。

これは複数回答可の質問なので、スマートフォンとパソコンの差にあたる数値は「ネットはスマホでしか見ない」層と言えます。

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ちなみに、スマートフォンの所有率をこの10年の推移で見ると、急激に伸びています。意外だったのは固定電話がまだ69%という高い所有率を示していることでした。

タブレットに関しては、スマホの大型化もあって伸び悩んでいるのも理解できます。

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続いて利用目的です。最も多いのは「メール」や「検索」。SNSは2018年の調査では60%でしたが、1年間で9%も増加しています。

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これまた意外だったのは、SNSを利用する高齢者が増えているという事実。80歳以上の42.8%が利用していると答えています。ただし、SNSとしてLineも含まれているので、実際にはチャットツールとして利用している人も多いように思います。

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調査ではSNSの利用目的も尋ねています。インスタグラムで検索する人が増えているという話をよく聞きますが、「知りたいことの情報を探す」と答えている人が多く、SNSで検索することが主流になりつつあることを感じます。

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インターネットを利用するときには、多くの人が不安を感じていて、特に年齢が高くなるほどその傾向が強いようです。

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内容としては「個人情報や利用履歴の漏洩」が最も多く、10人に約9人が心配しています。

グラフストックのサイトでは連日グラフを公開していますが、今回のようにいくつかまとまったらnoteでまとめていきたいと思います。掲載しているグラフは転載可能ですので、noteに執筆されている方もぜひグラフをご利用ください。

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