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クリスマスのパン泥棒

去年。

クリスマスくらい、ちょっと小洒落たものを食べようと思った私。

ドイツパンのお店でバケットと、いろいろ入ってるお得袋を買って帰宅。
バケットは半分に切って、割れ目を入れてサンドイッチに。
お得袋に入っていたアンパンと思われる丸いパンと、お皿に盛り付けてテーブルにセット。

さて後はワインだわ、と台所から酒瓶持って居間へ戻ったら皿が空っぽ。

こういう時、人間て不思議なもの。
「あれ? 私、準備しなかったっけ?」と自分を疑いフリーズ。

その横を、そそくさとハウスへ戻っていく犬の影。
察しました。で、犯人の名を叫びました。

「ジョニーーーーーーーーー!!」

振り向いたジョニーの口から、バケットのお尻が飛び出してることよ。

人間て、やはり不思議なもの。
形が見えると取り返したくなるものです。

「ちょっと!返して、それ!」
「ピィィィー🥲🐕」

鳴く犬から、歯形のついたバケット1/4を取り返した私。
でも「えっと、どうしよう、これ」となって、結局立ったままそれを食べた私。

アンパンらしきパンは先に完食され、中身すら分からず。

その後、残しておいた具無しのバケットを齧りながら、クリスマスの夜は終わっていきました。

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