LGBT+の抱えること

Gradation.Ink.こと、現在休学中の しょうや(Twitter:@sf_nigella)です🙇

DSDsについて調べていく中で、LGBT+の人々が抱える問題との違いや当事者間でも起きている認識の違いについて触れていきました。

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DSDsは、性自認や性的指向ではなく、あくまで外性器の大きさ・形や、性腺の種類、染色体の構成、女性の子宮の有無など、「これが『普通の』女性の体・男性の体」とする固定観念とは一部異なる「体の性のつくり」を表す概念です。

さらにDSDsを持つ人々の大多数は、自分が女性・男性であることにほとんど全く疑うことはありません。

むしろ自分の体が完全な女性・男性と見られないのではないか?と不安に思っています。

LGBTQ等性的マイノリティの皆さんの「男性・女性に分ける社会に疑問を投げかける」といった流れとは、実は全く逆という状況がほとんどなのです。

ただし、もちろん、DSDsを持つマイノリティの人々にも、LGBT等性的マイノリティやその支援者の人々はいらっしゃいます。

しかし、メディアやLGBTQの皆さんの前に登場するDSDsを持つ人々は、その中でも性的マイノリティの人々に限られてしまい、メディアのセンセーショナリズムも相まって、更にステレオタイプなイメージを広めている状況があります。

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今回はLGBT+の方たちの抱えることについて考えた。

A:大学三年生、ゲイセクシャル

何気に初の人と絡みつつの記事。しっかりまとめていきます。

【目次】
・諦観
・すべてを覆い隠されそうで
・どうやって生きるのか

諦観

挨拶もほどほどに、開口一番のインパクト。

A:理解とか差別解消とか、あきらめの意識が強いんだよねー
しょうや:それはなぜに…
A:『ホモ』『オカマ』みたいな、傷つける言葉の積み重ねからくるものかな。もちろん、それを強い原体験にして活動してる人はすごいと思うけどね。正直、疲れた。

彼の顔は何とも言えぬ表情で、絶望に近いような気がした。

しょうや:なるほどー。活動してる人に対して、どう思うの?てか、あんたの周りのひとは?
A:個人的には「放っておいてほしい」って気持ちが強いから、巻き込まないでほしいみたいに思ってる。周りも似たような感じかなぁ。
あと、活動してる人の周りにいるのって、きれいごと語りたい人が多い気がする。まぁ、好きにすればいいと思うが

笑顔で、ずばずばいうところは、本当に彼らしい。

確かに僕の周りにいる人たちも、、同性パートナーシップ証明も、レインボーパレードも、喜んでいないように感じた。「注目を集めること自体が迷惑」という人もいたくらいだった。

しょうや:この内容まとめて、記事にするのはばかられるんだけど。周りに反対されなかった?
A:俺、周りにオープンな方だけど、言ってない。
そっち(=理解促進を図る人達)に行くのかって嫌われそうだし…
しょうや:当事者間でのギャップもあるんだね。でも、実際のところ、差別されてるって感じることってあるの?
A:さっき言ったような、小さな小さな傷つけられる言葉の積み重ねを差別とするなら差別されてるだろうね。ただ、面と向かって、「ゲイきもい」とか言われたことはない。
しょうや:ほかに具体例あったりする?嫌だったらいいけど
A:別に。仲良くもないのにセックスのことをあれこれ聞かれる。「俺のことを好きになるなよ」と言われたりかな。異性に対していったらただのセクハラでしかないことも、同性愛者なら言えちゃうんだろうね。
こういう自己否定の積み重ねなんだろうね。卑屈で活動する気が起きないのは。
しょうや:うわぁ…確かに、迂闊にいえる内容ではないね💦
A:あとこんな話もあるよ

すべてを覆い隠されそうで

ゲイであることを知っていて、いろんな話をする仲の良い男性の友人との話らしい。

A:その子の家に泊まりに行くことになってさ。
「泊まる部屋は一緒だけど……。俺は、ゴメンね。それはナシで」とか言われたのよ。俺さー、最初からずっと「友人」のつもりやったんよね。
セックスがしたくて、遊びにいくわけではないし、仲良くしていたわけではない。そもそも男なら誰でも良いわけじゃない。自分がゲイだというだけで、「狙っている」と勘違いされた上に、それも「いろんな話を聞いてくれた人」だったのが、もうなんか言葉に言えないくらいつらくてさ。

んで、こう思うことにしたのよ。「全部を理解してもらうのって、無理なんだなって。育ってきた環境が違いすぎて、もうどこまでいっても、言葉で理解してもらうのは限界がある」って、そうすればあきらめがつくからさ。
”ゲイ”という言葉が俺の持ってる要素をすべて覆い隠してしまうんだなぁって。

言葉の一つ一つが重くのしかかてってきて、次の言葉を探した。

しょうや:「声をあげる」ことについて、どう思う?
僕個人がだけど、苦しさを訴えることは大事だし必要だと思ってるからさ。
A:俺の場合は、『声をあげるべきだ』という価値観の人がまわりにいなかったからさ、特に必要とも必要じゃないとも思うことはないかな。
ちょっと違うかもしれんけど、セクハラでも『どうせ言っても無理』って、あきらめている人いるじゃん。言っても無駄だし、余計面倒なことになってしまうから、結局黙っているのが一番良い、という。損得勘定やんな。
しょうや:わかりやすい。

どうやって生きるのか

最近のドラマについても話しました。

しょうや:最近、同性愛を扱うドラマ増えてるけどどう思ってる?
A:んー、当事者の思いをすくいとっているようで、ちょっと違うというか。俺らがさ、抱えている闇が深すぎて。同性婚とか表面的なものでは解決しないんだよ。例えば同性婚が認められたとして、『男女の結婚』と『同性婚』は別物なんだろうな、と思うよ。たぶん、牡蠣と柿くらいには。
活動してる人は認められたら、いいことじゃないか』と言うだろうけど、俺は『結局普通じゃない!』ときっと思うよ。

当事者の間でも、いろんな意見がある。

いろんな人たちに会ってきたけど、それぞれ意見が違った。
マジョリティは「めんどうくさいなあ」と言うかもしれないが、当たり前なことだが、「男性のことが好きな男性」が共通点があるだけで、性格も生活環境も、すべてバラバラな人たちだった。

Aはこう言う。

A:俺はまだ、これくらいだけど、絶望が進化した人は、ゲイを嫌いはじめるんよ。2丁目に出入りする人とかを、まるで自分が一般人だーって感じで。生きていく中で、心をつぶされて、ゲイに冷たい視線を送ってるみたい。悲しいよね。ほんと。

そういう人たち程、メディアには出ていないと僕は思う。

もしかしたら、『あきらめている』と言いながら、深層では、『男女』『普通』にあこがれているのかもしれない。でも絶対にひっくり返せない。

それはどこになんだろうか。

それはきっと、世間に対しても、自分自身に対しても絶望しているのだろう。


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