見出し画像

大どんでん返しが待っている

ヨーグルト1カップ全部食べられる。
アイス1個全部食べられる。
チーズケーキ1ピース全部食べられる。
グラタンも、ピザも、1人前食べきれなくても、お腹いっぱいになるまで食べられる。
これがどんなに有難く、幸せなことか。

私は小学校に上がる直前に、乳製品アレルギーを発症した。それまでは牛乳を飲めていて味も知っているのに、ちょうど入学するかしないかの頃から乳製品を取ると蕁麻疹ができ始めた。
みんなが給食で牛乳を飲んでいる横で、障害児のための入園施設でみんながクリーム入りのビスケットを食べている横で、私はみんなと違うものを食べなくてはならず、子供たちから「なんで食べないの?」とか、私のアレルギーを知らない教師や実習生から「好き嫌いしちゃダメだよ」などと言われた。
まだアレルギーに理解がなかった時代だ。

命に危険がある程の重度ではなかったので、家では両親の監督の元、ほんの少し乳製品を口にすることはできた。といっても、乳成分が薄いものがほとんどで、チーズやバターなどは食べられなかった。
成長するにつれ自分の体調に合わせて、自分でコントロールしながら食べるようになった。それでも、あとが怖くて丸っと1人前なんて絶対無理だった。
こんな感じで、乳製品アレルギーとは一生お付き合いしていくのだなと思っていた。

ところが、今は乳製品を1人前食べることができる。
年齢を重ねるとアレルギーが軽減することがあるそうだ。たとえば花粉症でも歳をとると抗原に対する反応が悪くなり、症状が軽減することがあるという。要するに”加齢”現象のひとつらしい。
食物経口免疫療法というものがあるように、継続的に少しだけ口にしていたのも良かったのかもしれない。
シュガーバタートーストも、ポタージュスープも、カフェオレも、ロールケーキも、今ではほぼ好きな時に飲食できる。

私が子供だった頃より、おそらくアレルギーのある子どもは増えている。
人それぞれ症状は違うから安易には言えないが、今辛い思いをしているあなたも、もしかすると将来大人になって食べたいものを食べられる日が来るかもしれない。
どうか、最後まで諦めないで欲しい。
アレルギーだけでなく、今を悩ます様々なことも、未来に大どんでん返しが待っているかもしれないのだ。

#毎日note
#note
#日記
#障害者
#車椅子
#身体障害者
#アレルギー
#乳製品
#食品アレルギー
#アレルギー緩和
#諦めない

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?