見出し画像

それが条件付きの愛だと知らなかった⑧ 〜幼少期〜

どこにでもあるような家庭で育った私。

厳しいけど休日には遊んだりしてくれる父親、
外で仕事するより家庭に籠もっていたい専業主婦の母親、
そして数歳下の弟。

12歳の時に、父親は突然亡くなった。
朝学校へ行く私を見送り、父親は会社の花見へ…そして花見の帰りの車の中で倒れてそのまま帰らぬ人となった。

専業主婦だった母親は突然フルタイムで働かなければならなくなったが、父親の務めていた会社のご厚意で、母親は同じ会社へ雇ってもらえることになった。

そこからは私に負担がかかる日々も増えた。
元々親の言うことを素直に聞かない自由奔放な娘である私であったが、手伝わざるを得ない状況になった。

母親が私にあれこれと頼み、思ったように私が手伝ってくれないと
「なぜお前は他の子みたいに言うことを聞けないんだ!
なぜ他の子みたいに手伝いを出来ないんだ!
どうして他の子と同じように出来ないんだ!」
と怒り、私に当たり散らす。

そしてそれは
「そんなに他の家の子がよければ、私じゃなくて他の家の子を自分の子にすればいいじゃないか」
と子供心に自己否定感を植えつける元となっていった。

今思えば、母親は甘え体質で器用な人ではないので
突然の夫の死、仕事、二人の子育て…とすべて抱えて背負えるほどのものがなかったんだろう。
その証拠に、母親はその後まもなく会社内の人と長い期間不倫をすることになる。


******************************

余談ですが
子供の多感な時期にそういうことが重なり過ぎて
当時の私に過度のストレスがかかっていたようで…ミソフォニアを発病してしまった。

ずっとこの症状がなんなのかわからず
弟に当たり散らし、母親にも嫌悪感を抱いていた。

数年前にミソフォニアという言葉を知り、
ようやく子供の頃から不明だったこの症状のことがわかった。
原因がわかれば対応出来るので、今は症状もかなりおさまって楽になっている。

誰も助けてくれなかったよね…
それほどのストレスを抱えてかわいそうに…
と当時の自分に思う。

******************************


母親がすり込んでいく「お前は普通じゃないし出来ない子」という自己否定感と
母親と不倫相手が毎日交わす電話でのやり取りは
私をどんどん追い込み蝕んでいった。

そして19歳の頃、初めて彼氏が出来た。
こんなダメな私を受け入れてくれる、私がいてもいい場所が出来た。

その後まもなくして子供が出来たので、結婚することになった。

彼が私の友達と浮気したり、多額の借金があったり、私や母親を勝手に連帯保証人にしたり…
ととんでもないことになるとも知らずに(笑)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?