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前書き

経営本はしこたま読んだ。

流行りのものから定番ものまで。

どこかにヒントはないか?

経営にまつわるTVも雑誌も。


でも、上手くいかない時は、何をしても、上手くいかない。


商売と経営は全く別。

ここに気づくまでにどれだけ無駄な苦労とお金を湯水のごとく費やしたのか。


商売がうまくいっている時は、経営が多少、片手間でも周りがチヤホヤしてくれる。

まるで自分が名経営者にでもなったような気にさせてくれる。

アドバイスを求められたり、ちょっとした講演を頼まれたり。

商売がうまくいかなくなってくると、みんな一気に引いていく。いや、引いてくれるだけなら優しい。

弱った奴の身ぐるみから肉や骨までしゃぶり尽くしてやろうというとんでもないモノまで湧いてくる。

「あいつがちゃんと指示を聞かないから」

「うちの人間は無能だ、給料泥棒だ」

まぁこんな事を言いだすと、これが言うなれば、ドツボ。悪循環。

自分が天狗になってたので、もはや自分の至らなさに気づけない。


多かれ少なかれ、どんな社長もたどる道だろう。

私は気付くのが40歳を過ぎてからだったが、何とか気付けただけ良かった。痛過ぎる代償を今も背負っている。


「いい社長は何もしない」


なんて本が巷に溢れている。いやいや、読みましたよ。読んだ読んだ。そして病んだ。

それはいい社長ではない。いい商売をしている社長だ。

全てがうまくいく時は、社員の役割分担と、社内ルールと、システムで社長なんて居なくても会社は面白いようにグルグル回る。


そして、社長は講演に走り出す。周りのチヤホヤと、暇だからそうなる。果てには、本なんて書こうとする。


そして気付かないほどの小さな軋轢だったものが、大きな歯車を狂わし始めても気付かない。


どこまでが社長の仕事だろ。本当に悩んだことがある。


今は分かる。全てだと。


私のようなオーナー兼代表は、正にそうだ。

成功したら社員やステークホルダーに還元。

失敗したら、自分の責任。

たまったもんじゃない。

ある映画のセリフで
「同じことをやっていても時流に乗って、うまくいっているときは社長社長とチヤホヤされ、失敗すれば詐欺師と罵倒され、罵られ、軽蔑される。同じ人から態度を変えられる。恐ろしくてやってられない」

でもそれしかない。

自由やお金が欲しいからといって起業すべきじゃない。起業するただ一つの正当な理由は、「世界を変えたい」

フィルルービンの言葉、これだけだ。

だからこそ、全てが自分。自分の狂宴に付き合わせているのだから、ケツは自分で拭け


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