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組織プロフィールから始めよう 組織環境(2)

 ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーは「組織のパフォーマンスを改善するための重要な質問」集です。
 質問は、組織プロフィール、プロセス(カテゴリー1~6)、結果(カテゴリー7)に分かれています。組織プロフィールは、ボルドリッジの自己評価の最も適切な出発点です。組織プロフィールの質問に回答すること、それ自身が、組織の最初の自己評価として使用できます。

 組織プロフィールの前半:組織環境についての質問の2番目は、組織のミッション、ビジョン、価値観を尋ねます。
 プロセスの質問は主に「どのように(how)」すなわち方法を尋ねますが、組織プロフィールでは「何か(What)」すなわち情報を尋ねます。
(この点を明確にするために、日本語版の翻訳では「何ですか?」という形の質問にしています。)

組織構造(2)ミッション、ビジョン、価値観、文化
・組織のミッション、ビジョン、価値観は何ですか?
・価値観以外に、組織文化を特徴づけるものはありますか?
・組織のコアコンピタンスは何ですか?それらのコアコンピタンスとミッションとの関係は何ですか?
ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】より引用。わかりやすく箇条書きに変えています。)

 ミッション、ビジョン、価値観は一般的な言葉ですが、それらの言葉の使い方は組織によって異なっています。しかしながら、組織が何故存在するのか、経営幹部は将来組織をどこに持っていきたいのか、などについて明確な理解を持つことは重要です。
 ボルドリッジでは、主要用語集で次のように定義しています。

ミッション(MISSION)  組織の 総体的な役割 。
ビジョン(VISION)  組織 が望む 将来の状態。
価値観(VALUES) 組織とその働き手がどのように 業務運用することが期待されているかを表現している指導原理と行動。
(ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】より引用)

 ミッション、ビジョン、価値観の意味するところを見ると、組織では別の言葉で(例えば、企業目標、企業理念、行動規範、などで)それらが定義されている場合もあります。
 ない場合や、明確になっていない、人によって違う(組織として合意されていない)、というような場合もあります。この場合は、リーダー同士で、あるいは、組織メンバーも交えて話をしてみましょう。それが自己評価の第一歩になります。

 コアコンピタンスは何ですか?という質問もまた、明確に回答できない場合がよくあります。組織のコアコンピタンスは、通常、ミッションを達成するために中心的な能力ですが、それが十分に生かされていない場合もあります。このような場合には、それらを改善の実行計画に組み込むことができます。

コアコンピタンス(CORE COMPETENCIES)
組織の最大の専門 領域; 戦略的に重要な、可能な限り特化された能力であり、ミッションを遂行するための中心的役割を果たしたり、市場やサービス環境で強みを発揮 したりします。
(ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】より引用)

 「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国政府機関NISTのウェブサイトからダウンロードできます。
 下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。



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